神奈川県の自然農の田んぼで稲刈り | あぶぐまの里にっき

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阿武隈の地に移り、昔ながらの農とくらし、技の継承を目指していたが、原発事故で自然・社会環境、自分の心も全てが変貌。

11月上旬、知人のつてで神奈川県の自然農をやっている人の稲刈り体験に行ってきました。
福島県と比べたら、神奈川県の放射能汚染はナイくらいなのですが、そのかたはずいぶん悩んで、今年は田畑の作付けも少なかったそうです。「世界に対して安全で勧められるものを手がけられなくなった。」その通り!
自然農などのこだわりをもっている人々にとって(私も含めて)は、いかに化学物質に汚染されず、自然の営みに沿った健全でおいしい農産物を手がけ、それをわかってもらえる相手に食べてもらえることがいちばんの喜びでもあるのに、もはやそれができなくなってしまったのです。神奈川県でさえも。

それでもこのような農を手がけていこうとした場合、選択肢は二つ。汚染されていない地に移り住むか、汚染された地でも、できるだけ健全なものを手がけるように工夫していくか?

福島県のような汚染の強い地にとどまるかどうかは別として、放射能に限らずいろいろな物質に汚染されてしまっているこの世界の自然環境下では、どこへ行ってもある程度の妥協は必要になってくる。農地がキレイでも、政治がだめなら健全に生きていけるかどうかわからない。

より安全な場所へ移るのも必要ですが、今ある自然環境と社会環境のなかで、最大限の努力をしたり、逆に悩みすぎず明るく楽しく過ごしていくことも必要かもしれない。



それにしても、久しぶりの深い田んぼで楽しかった! ひざ近くまでありましたね。ありがとうございました。