今回は今月の増刊ヤングガンガンから押切蓮介先生のハイスコアガールの感想やらレビューやら。
ストーリー
1991年。日本中のゲームセンターでストリートファイターⅡが大流行していた時代。
ゲームが上手いこと以外に何のとりえもない主人公、矢口ハルオもゲームセンターに入り浸っていた。
そんなある日、ハルオは隣町のゲームセンターにてクラスメートの大野晶に出会う。
成績優秀、容姿端麗、クラスの人気者でお金持ちのお嬢様という自分と何もかもが正反対の存在である大野晶は、さらに自分を遥かに凌駕する腕前のゲーマーでもあったのだ。
自分の唯一の特技すら奪われてたまるかと、自身のプライドとアイデンティティーを賭け、ハルオは大野晶に戦いを挑む。
生粋の劣等生ハルオと完璧超人な優等生の大野晶。
『ゲーム』という共通点を得て、何もかもが正反対の二人の因縁の物語が始まる。
感想
劣等感の塊の主人公に現在20代~30代にドストライクのゲーム体験談、と押切蓮介のゲーム系作品の系譜を受け次いだ新作であるハイスコアガール。
物語の下地というか着想は同作者の『ピコピコ少年』にあった「ゲーセンで出会った異様にゲームが上手い女の子の話」のようだけれども、このハイスコアガールは創作話なのでピコピコ少年のような悲惨なオチにはならなそうなので安心。ミスミソウのおかげで完全には安心出来ないけれど。
このハイスコアガールはゲスト読みきりという形で話が3本掲載されている。
『ゲームセンターでのファーストコンタクト』を描いた第一話。
『駄菓子屋での遭遇』を描いた第二話。
『スプラッターハウスを巡るすれ違い』を描いた第三話。
この作品は基本的にハメ技とか駄菓子屋の劣悪な筐体とかゲームにまつわるバカ話がメインなのだけど、あと主人公の最低さが最高すぎる。
ゲーセンでケンカ→駄菓子屋で少し理解→スプラッターハウスで相手を異性として意識し始めると話が進むたびに順調にラブ米してる点が非常にベネ(良し)です。
そして何より、この漫画の感想としては、やはり押切作品では異質なお嬢様ヒロイン「大野晶」の存在感が大。
いわゆる「お嬢様で凄腕ゲーマー」というギャップ萌えキャラで、
属性的には「みことREADY FIGHT!」のみことが(俺の中で)有名だが、この大野晶にはある特徴的な点がある。
この漫画のヒロインである大野晶は、とにかく喋らない。
全三話26ページの中でセリフはゼロ。フキダシは「………」のみ。
唯一感情を表すのはハルオを殴った時や「ぐぐぐ」や「ムッ」などの擬音のみ。
しかも無口な上に無表情なので何を考えているのかさっぱりわからない。
この作品は主人公の独白で物語が進みつつ、観察対象となる大野が何を考えているのか読者にも分からないため、大野にツッコミを入れたり振り回されたりするハルオに対して読者の感情移入は自然と強くなる。
そして、何を考えているのか分からないからこそ行動に「ギャップ」や「笑い」が生まれ、また大野が「何を考えているのか」、「そもそもハルオをどう思っているのか」が次第に気になるようになる話の作りになっています。
個人的に「ピコピコ少年」路線にヒロインを一人配置することでここまで物語を変えられるのかという驚きと同時に、次号の増刊ヤングガンガンに掲載される後編で、この大野の心情が判明するのか、あるいはミステリアスな謎キャラのままいくのか、後編の展開が非常に気になる作品になっています。
総評
このハイスコアガールは、押切蓮介のゲーム系作品のファンならば読んで損はないクオリティのラブコメゲーム漫画です。
また「ミステリアース 2800円」や「人面犬注意」など散りばめられた小ネタも押切節全開の独特なワードセンスも健在なので、ギャグ路線が好きな人にもオススメできる作品です。
ちなみにこの増刊ヤングガンガンはアマゾンでも楽天ブックスでも取り扱われていないくらいにマイナーな雑誌なので、興味のある方は店頭に並んでいるうちに是非チェックを。
また次は同じく増刊ヤングガンガン掲載のヤンデレギャップ萌え&燃え作品である「かみスキ」の感想 を記事にする予定ですが、いつも通りに予定は未定で(略)。
と、つらつら書きつつ終了です。
それでは。
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