WiiM Ultra、LANを有線化して試しています。

 

miniDSPのセットアップ

 

比較試聴にあたり、まずは事前準備から。

下図はminiDSPのダッシュボードです。

 

 

入力信号を設定するUIです。ここでTOSLINKとSPDIFだけを有効にしておきます。

そうすると、miniDSPのリモコンで、Inputボタンを押す毎に、TOSLINK/SPDIFが交互に切替できるようになります。まあ、瞬時切替はできず2秒程のフェード遅延があるのですが。

 

これで何度もボタンを押していれば、終いにゃどちらであるかが判らなくなり、セルフ・ブラインドが可能になるというわけです。

 

ANDROMEDA - Alphaを利用して、AB比較試聴をしていきます。

 

これで聴くと、さすがにMX-1000Hよりは鮮明に違いが聴き分けできる感じがあります。相変わらず、鼻の下伸ばし気味で視聴しています。

 

 

 

有線 VS 無線の対決結果は?

 

図のように、今回はUltra+有線、それに対しMini+無線の対決になります。

 

前回、Ultra vs Miniではほとんど有意差を聴き分けられなかったが、今回は、果たしてどうか。。。

 

RoonとWiiM Homeで同一楽曲をほぼ同時にスタートし、切替視聴します。

 

・・・・

 

あれぇ~? 音が違うよ?(汗)

 

 

実は最初に聴き始めたのがこれだったんです。

正直、あまり差が良く判りませんでした。しかし・・・なんだか音が違う気がする。何度もしつこく、しつこく切り替えてみました。

 

次に聴いたのがコレ。

あれっ、エッ、これは違う・・・!

 

音場のでき方が違うのです。また、生々しさも少々違う気がする。

 

先入観や思い込みかも知れない。何度も、何度もしつこくしつこく切り替えてみました。しかし、やはり違う気がする。。。

結論: 音が違う。

 

もっと違ったのが、このお二方。

 

有線LANだと音像がほんの少し手前に出てくるんです。

音の質感はヒジョーに似通ってるんだけれども、音場が少し違う。それと、空気感に少し差がある。

 

何度も何度も、思い込みじゃないかと切替してみましたが、

ウーン、やっぱり音が違う気がする。

 

これも違うなぁ~。

相当に良い録音で、どちらでも良い音なのですが、とにかく微妙に違うのです。

 

ドスと押し出しは、どちらもスゴいんだけれど、ローエンドの空気感と押し出し感で僅差で有線かなぁ。

 

こちらはどちらも良い音で、でも有線LANの方が僅かに生々しさが上がったような気がする。

 

以上、本当にわずかな差なのですが、有線LANの方が音質優勢に感じました。この差は僅差ですが、先日の「Ultra VS Mini」では感じなかった有意差です。

 

ABXっぽい事もしてみました。差が出るソースで少し試してみましたが、差が大きい対象なら「なんとか言い当てられそう」な感触でした。正確にはカミさんか子供に手伝ってもらう必要があります。

 

 

 

なんで??

有線LANは高周波ノイズや輻射の点で不利のはずなのでは?

 

 

ここからは仮説です。

 

 

ヒトは歪みを好ましく感じる?

 

表題の通りです。この表題は仮説というよりほぼ事実に近いですね。

 

歪は、必ずしも悪いものでない。ヒトはむしろそれを「心地よい」と感じる場合すらある。

 

皆様も、ギター界の「マーシャル」アンプはご存知でしょう。それも、1960-70年代の真空管式が珍重されるし、価格も急騰するのです。

 

https://www.j-guitar.com/products/detail.php?id=1311090

ご、55万円かぃ・・・。

 

https://www.j-guitar.com/products/detail.php?id=1354001

こっちは200万円かぃ・・・!

まさに、天井しらず。

 

いずれもチューブアンプ。

ギター・アンプにとって、半導体方式の「超低歪で高忠実度」なんて何の意味もないし、鼻も引っ掛けられません。チューブの載せてくれる心地よい歪にこそ、存在価値があるのです。カビがびっしりのストラディヴァリウスと同じです。

 

オーディオにも似た所はありますよね。

 

無帰還の真空管アンプなんて、歪み率が平気で1%以上あるのです。

ヒト聴覚の歪検知限界が 0.01~0.05%程度 と言われているなか、それはバリバリ認識可能で、聞き取れるほど歪んでいるわけです。でも、その偶数次高調波歪がいいんだな。だから真空管は未だに珍重されます。

 

(このNutubeを使ったところでマーシャルと同じ音は出せないと思うが)

 

帰還量が低いものを「薄化粧」、NFBが深いのを「厚化粧」と呼んだりしますよね。でも、私に言わせりゃ逆。帰還量を減らして歪をモリモリ増し盛りしたアンプの方が、「ずっと厚化粧」と言えます。現信号とは似ても似つかない形に変容させているんだから。だけど、その演色が人にとっては「実に心地よい」わけです。厚化粧の方がナマナマしく感じる場合だってある。厚化粧だろうがなんだろうが、美人に見えた方がよい。だからこそ、ファンがたくさん居る。

 

 

で、仮説とは、今回の有線LANにも同じ現象がハマったのではとの想像をしたわけです。つまり有線LANだといろいろな高調波やら輻射ノイズやらがたんまり乗るので、それで味が濃くなって、嗜好的には向上する。

 

だけどなあ。。。 真空管の二次高調波なら判るんですよ。だってそれ楽音と相関の「倍音増し」のようなものだから。キモチイイのは当たり前。

それに比べてネットワーク/ディジタルノイズ系は楽音と完全非相関でドブのようなノイズのはずだから、感覚的には良くなるはずがないんだけどなーと推論してしまう。

 

ただ、昔からハイエンドの世界は必ずしも高忠実で非加工ではなく、むしろ味付けの濃い/なんらかの歪やノイズや元信号の歪曲で演色が多くなるモノの方が高額で売られてきました。ネットワークオーディオの世界にも少なからずそうした価値が横溢しているのでは?と仮説しました。なんの味付けもしていない生肉なんて売れない。なにか濃い味を付けないと。

 

ただ、これが本当に「有線LAN」がインパクトファクターなのかは怪しいです。なぜって、環境要因がぜんぜん違うから。

 

 有線LAN +Roon+WiiM Ultra 

 無線LAN +DLNA+WiiM Mini

 

ね、他に変動要因が2つも在るんですよ。ハードウェアさえ異なる。ただ後ろの2つは「私では有意差を聞き取れなかった」というのが唯一の拠り所になっています。本当に有線だからこの結果になったか?は断定しかねます。

 

なんにせよ、今回の実験は「有意差あり」と判断して終わります。その優劣はともかくとしてね。。。世に言われるような「劇的」とか「異次元」とか「まるで違う」ということは在りませんでした。延長線で、僅差です。

 

今回は僅差で有線LAN(Ultra)に軍配。

 

 

✅️a) 超ワイドレンジマトリクススピーカー MX-1000H(本体は完成)

✅️b) 超小型TLsマトリクススピーカー MX-0001Λ

✅️c) ECMによる本格的な空気録音のスキーム確立(挫折)

✅️d) WiiM Ultra開梱、導入

✅️ e) WiiM Ultraを有線LAN接続する

✅️ f) 有線LANには音楽系専用のネットワークハブを導入する

▢ g) 有線LANを光アイソレーションする

▢ h) デジタル系の電源にノイズフィルタを入れる

▢ i) USBぶら下げSSDによる音質改善度検証(NASスキップ)

✅️ j) Roonとqobuzトライアル(そろそろ終わり)

▢ k) WiiM Ultraによるアナログディスク高音質化

▢ l) 昭和FMチューナーのドーピング、及び再受信調整

▢ m) Phonoのダイレクト・ディジタルREC+ディジタルRIAA

▢ n) LINE ClovaをBluetoothスピーカーに改造

 

さて、次ですか・・・。

g や h はメンドー臭いので、手っ取り早い i から試してみようかと?