まだまだ続く、ほまげの制作、本日も板材の二次加工編。
ミッキー板の接着
前回予告した通りで、⑱⑲はいったん接着したのち、⑱の輪郭を使って⑲番をくり抜くことにしました。
なので、まずは接着をします。
私は、板を二枚重ねにするとき、接着剤(フランクリンのタイトボンド)を水で希釈して筆で塗りつけています。
なぜなら、接着剤のコンプライアンスで、完全に板が密着せず、気泡のような空隙ができてしまうからです。でも、そもそもタイトボンドって薄めても良いものなのでしょうか?
GPT-4oに尋ねてみました。
プロンプト
フランクリンのタイトボンドは水で薄めて使っても問題ありませんか?
回答は、「ダメ。」
フランクリンそのものが、水での希釈について言及していないこと。水で希釈しても性能維持することを品質保証していないのだから、薄めるべきではないと。どうしても薄めたければ、5%未満の希釈量にしろ、とのことです。
ウウ~ン、こりゃ役人の回答だな。 (^_^;)
よっしゃ、オレが「OK」判定出しちゃろ。だって、何度も実装実績あるし、ぜんぜん問題生じてないし。(保証はしないけどね)
総量10%程度でしょうか。水で希釈し、筆で混ぜてなじませます。
そのまま、板に筆で塗ってゆきます。
コバ面を接合するんだったら、やっぱり希釈はしちゃ駄目ですよ。でも、こうした広範面積を隙間なく接着するには、少し希釈した方が良いです。希釈しないと筆では塗れないから、均質に塗布することも困難になります=結果、品質が劣ります。
塗ったら素早く接合です。
クランプして乾燥を待ちます。
こんな接着剤少量でもきちんと全面から接着剤がはみ出してきますので塗布量として必要十分です。
ミッキー板の乾燥を待つ間に、別の部材を加工していきます。
裏板の支持板、最大の角穴
10番です。
今回の二次加工において、最大の角穴と言って良いです。大変そう。ほぼ外周部しか残りませんので、ジグを当てるのにも工夫が必要です。
例によって、一辺ずつ丁寧に溝を掘っていきます。
まるで定規を当てて、鉛筆で線を引くようですね。
四辺、掘れました。意外とカンタン。ここまで来れば、ジグ不要ですから溝に沿って溝を深くするだけです。
抜けました。
キレイに仕上がりましたね。
こんなに大きな角穴をラクに開けられるなんて、自分でもビックリです。
大きな角穴そのものはカンタンだが、このエッジの残幅が少ないのがポイント、これは難しいです。ノウハウが必要。
マグネット接触部をザグる
8番、9番を加工します。
なぜこんな厄介な加工が必要なのでしょうか。
実は、W3-2141のフェライトマグネットが巨大なので、仕切り板に干渉するのです。
よって、マグネットが板に接触しそうな所を大きめにザグっておきます。
ちなみに原初から設計できるなら、W3-2141ではなく、別のドライバーを選んでいたと思います。Motor Systemがもっと小さい、具体的にはネオジを使ったドライバーを選択していた。しかしこのプロジェクトがそもそも「W3-2141を3本も持っている」という前提からスタートしている時点で、その選択肢はありませんでした。
しかしそうだとしても、普通はドライバが干渉しない位置に取り付けようとしますよね。
しかしそれをすると、デザイン面で妥協するか、はたまたサイズや理想レイアウトで妥協する事になりました。
私の場合はまず、理想レイアウト/理想デザインを考え、干渉するドライバの回避策は後から考えるというアプローチを採ったため、仕切り板をザグるという結論になりました。
ジグを当てて、少し深めに溝を掘ります。
もう1枚も、出来ました。
面積が狭いこともあり、あっという間に出来る。カンタンです。
本日の工程はこれで終わり。
いつものように、トリマービットをキレイに清掃します。
カンタンマイペット+CRC556のメンテは完璧です。刃先は毎回新品に戻せます。
焼き付いたビットも復活できるのか?
ちょっと欲がでたので同じ手法で、先日見切りを付けた、
6x10 ガイドつきビット
のリカバリーを試みました。6年モノです。もしかしてまだ使えるんでないの?
これ。
写真だとよくわからないが、刃先に黒く焦げが。
残念ながら、これにはカンタンマイペットの神通力は通じず。
明らかに清掃しているときの挙動が違います。
どんなに爪楊枝で強くこそげ取っても、落としきれない黒焦げ跡が残るんです。
これすなわち、「焼き付いた」ということなんじゃないでしょうか。
汚れではないから、黒ずみは落ちないんですね。
刃がキレイにならないので、諦めました。
このビットは廃棄決定です。
やっぱり消耗品。寿命というのはあるものです。
長かった部材の二次加工も、ようやく終わりが見えてきました?実はまだまだ在るんです。