とうとう始動です。

ラウドスピーカープロジェクト、終の形(ついのかた)っ。しまいのかた?

よる歳並と体力・気力・集中力の限界を考えて。そろそろ最後のプロジェクトへ着手すべきと、一念発起し踏ん切りをつけました。

 

これが最後のスピーカー工作・・・。とはならないでしょうけど、大型スピーカーとしては本当にこれを最後にしようと、覚悟して取り組んでいきたいと思います。

これから備忘録として製作記をぼちぼち、メモしていきます。

 

初期のポンチ絵:

 はい、終の形と呼ぶだけのことはありますね。

 

実は、エンクロージャーが共通で、5種のドライバーセットを切り替え、5種のスピーカーシステムを楽しめる。バッフル交換型で構成します。

クロスオーバーネットワークは完全に外付けです。

 

バッフル交換型となるとバッフル強度が課題になります。そこは総合60mm厚以上の極厚バッフルでクリアします。

また、3~4種のウーファーに対し一個のボックス容積では、ポートチューニングのオプティマイズに限界があります。そこで、パッシブラジエーター型とし、調整幅を広くする。ついでバスレフのポートノイズ問題を回避します。

パッシブラジエーター型(PR型)は付加質量と吸音材の量で調整幅が飛躍的に広くなります。

 

せっかく8インチのウーファーを使うのですから、こんにち的には低域限界も30-25Hz付近を欲張りたくなりますよね。でも、拙宅の最低域は10Hz 8Hz(-3dB) まで再生してくれるXbassがありますので、全く欲張る必要がありません。

単体でも聴き応えのある音を狙うが、せいぜい35~40Hzまで再生できれば良しとしています。

 

本機のドライバーリストです。とんでもない数ですね。これらを組み合わせすることで、合計5種類のスピーカーシステムへ展開可能にします。5種類中1種類は制作していないのでオプションですが、早晩追加することになるでしょう。 (^-^;)

 

以下は完成予想図です。

ただし、バッフル板は加飾して異なるテイストにする予定です。

 

1本目。Andromeda - Alpha (α)


今回、大本命の3Way。

デッドストックしていたAccuttonの2インチ・セラミックミッドレンジと1インチ・セラミックトゥイーター。ミッドバスにはコストダウンで、SB Acousticsの8インチ・セラミックウーファーを使ったものです。

最もワイドレンジかつ高分解能で一線級な透明度の音を狙います。

 

パッシヴラジエーターにはSEASのSP22Rを採用。

こちらは全システムで共通のPRとなります。

 

本当は多少大きな口径で、平板ラジエーターのものが欲しかったですが市場には好適なものがありませんでした。

スラントバッフルであることに加え、付加質量も加えます。このため、スパイダーを持たない/板だけの簡易なパッシヴラジエーターはお辞儀してくるのでオススメできません。


2本目。Andromeda - Beta (β)

 

Thiel AudioのCS 2.3を模した2Wayです。ミッドハイはメカニカル2wayですので実質は3Wayかな。

 

その昔、ThielのCS2.4を使っていた時期があります。その頃に同モデルのミッド-ハイドライバーの補修部品を売っていたので、個人輸入し長期保管していました。20年ぶりにこの補修部品が日の目を見ることになります。

CS2.4はアノダイズド・アルミコーンの8インチウーファーでしたので、これと同じ方向性のFountek FW222をチョイス。全く同じ音とはいきませんが似たような傾向(クールで高分解能)を狙います。

ウーファーとミッドハイは400Hz周辺でクロスしますので一般的な2Wayとは異質なアーキテクチャとなります。

 

このThielミッド-ハイはサスペンションでカップリングされたメカニカル 2Wayの構造を持っており、専用のネットワーク補償も必要です。この特徴的なドライバーについては後ほど詳述します。


3本目。Andromeda - Gamma (γ)

 

こちらは純然たる2Wayです。ただし、1kHz未満という大変低いクロスオーバーで上下をつなぎますので、こちらも異例な2Wayと言えます。

 

1kHz以上を受け持つのはDaytonのエアモーション型。昔からハイルドライバーなどと呼ばれていた、プリーツが開閉することによって発音するトランスデューサーです。

さすがに可聴帯域の4.5オクターヴも受け持つだけあります。レビューには「エレクトロスタティック(コンデンサー型)に最も近い音」といった高評価が並び、期待が膨らみます。

 

この組み合わせは前出のシステムより柔らか目の音を狙いたいので、バスにはフラットで癖のないペーパーコーン型のETONをピックアップしてみました。

ケブラーハニカムのような高分解能タイプではないが、柔らかくリラックスできる音を期待しています。ローエンドも、SBほどではないが、それなりに伸びるはず。


4本目。Andromeda - Epsilon (ε)

 

前3種と並べると、これだけ本当に異質です。

ベースはジャーマンヴィンテージ。1950年台当時としてのHi-Fi。つまり、高忠実を狙ったものではなく、どちらかといえば味の濃い加飾の強い音質を狙ったものになります。

 

前作のオープンバッフル型・Eurodaenが思いのほか良好な音だった。それのドライバーをまるごと移植して、PR型へ仕立て直したものです。

もともと密閉箱にも好適なドライバーですから、バッフル型と比べてもさほど遜色ないはずです。


5本目はオプションです。Andromeda - Xi (ξ)

 

ドライバーはすべて所有しているのですが、バッフルは今回未発注。

ネットワークとバッフルさえ製作すれば容易に追加できるので、追加は数年後かもしれません。ここ数年は、#1 - #4までの制作とチューンで手一杯だと思います。その後かな。

 

ペーパーコーンのミッドバスに、ソフトドームのミッドレンジとトゥイーター。#1, #2がクールで高分解能系なので、こちらは柔らかで爽やかで耳あたりのよい音を狙います。

 

 

エンクロージャーは徹底したブレーシングと板厚で、容積のわりには重く、推定質量は30-35kgに達します。でかい図体ですが板が厚いのと、スラントバッフルで損をして、中身はたった42リッターしかありません。(それでも8inch用としてはデカ目な方)

 

ところで、今回からFusion 360 のモデリングを投入したので、設計外観シミュレーションや、工程図がより具体的に見られるようになりました。

上図は塗装前の内部構造図です。

 

引用 アンドロメダ座

 

 

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