タイアに着いたペリクリーズは大歓迎を受け、のぞみどおりに身を落ち着けました。

悲しみの王妃はエフェソスに残り巫女となって女神ダイアナに仕えています。

一方マリーナですが、歳月はまたたく間に過ぎ、ターサスにてクリーオンの後見のもと音楽などの教育を受け、あらゆるたしなみを身につけました。

諸芸に秀でたマリーナは、人々の驚きと賛美の的でした。

ちなみにクリーオンには娘が一人おり、名をフィロテンといい、マリーナを慕い片時もそばを離れようとしません。

フィロテンは完璧なマリーナと技を競おうとします。

マリーナは、あえて求めることもなく称賛を一身に集め、そのあおりを受けたフィロテンは、数々の美点をそなえながら影が薄くなるのです。

それがクリーオンの妻の並外れた嫉妬に火をつけ、善良なマリーナをただちに殺そうとくわだてます。

そんな悪しき思いに手を貸すように乳母のリコルダが急死します。

クリーオンの妻ダイオナイザとリーオナイン登場します。

ダイオナイザはリーオナインにマリーナ殺しを指図します。

必ずやると誓うリーオナイン。

ダイオナイザからリーオナインと一緒に浜辺を散歩するように言われるマリーナ。

リーオナインがマリーナを殺そうとした、その時、海賊たちが登場します。

リーオナインは逃げ去ります。

海賊たちはマリーナを連れて退場します。

場所はミティリーニ、売春宿の一室。

売春宿の亭主、おかみ、ボールト登場。

ボールトは女を探しに市場に出ます。

そんなボールトが、海賊たちとマリーナを連れて再び登場します。

マリーナは金貨千枚で海賊から売春宿に売り飛ばされてしまいます。

マリーナの事を町に触れて回りに出掛けるボールト。

ターサス、太守の館の一室。

クリーオン、ダイオナイザ登場。

ダイオナイザはリーオナインも毒殺していました。

ダイオナイザの行いに怒るクリーオンでしたが、リーオナインがマリーナを殺したと信じている今となってはどうしようもないのです。

ダイオナイザはマリーナのお墓も作り、墓碑銘には、人々のマリーナへの賛辞が金文字で刻まれ、費用を惜しまず一切を取り仕切った自分たちの心遣いを示しています。

ペリクリーズはいままた荒海を渡っています、多くの貴族や騎士を伴い生き甲斐のすべてである娘に会うために。

一方からペリクリーズが供回りを引き連れて登場。

他方からクリーオンとダイオナイザが登場します。

クリーオンはペリクリーズに墓を示します。

ペリクリーズは悲嘆に暮れ、粗布を身にまとい、激しく嘆きつつ立ち去ります。

場所はミティリーニ。

亭主、おかみ、ボールト登場。

マリーナときたら、客にあれこれ御託をならべるわ、理窟こねてお説教するわ、ひざまずいてお祈りするはで、客をピューリタンにしてしまうのです。

そこに太守ライシマカスがお忍びで来ます。

ライシマカスを諭すマリーナ。

ライシマカスはそのまま退場します。

ついにボールトがマリーナを犯そうとしますが、そんなボールトをマリーナは諭します。

お前の主人がどうしても私に稼がせたいなら、こう言いなさい、私は歌も踊りも、機織りも裁縫もできるし、そのほかにもいろいろと、それを教えることにしますって。

ボールトは亭主とかみさんにうんと言わせてみせると、マリーナに約束します。

ここまでが第4幕です。

分かれ離れになった家族が、出会う日が来るのでしょうか?。

それは次回のアップです。