校庭に出ると同時に寒さで身体が強張る。登校してくる生徒達は俺の姿を後目にさっさと玄関に入っていた。これからテストだというのに玄関から出てきて、こんなに寒い外に出ようとしているのは端から見たらおかしいと思うのは確かに普通だろう。そうだ。俺は今普通じゃないことをしている。まあ、俺だけじゃないんだが。
「さてと、確か裏庭の方に行ったな」
校舎の玄関とは反対方向に部室棟がある。その部室棟の裏に小さな庭がある。俺たちはそれを裏庭と呼んでいる。呼び方などそのままだと思うが、この際何だっていいのかもしれない。
テスト前の時間に校庭の真ん中を俺は駆けていた。
しんと静まり返るその静けさに違う世界に足を踏み入れているようだった。裏庭に訪れるのはかなり久しかったため同じ学校内にもこういう場所があるんだなと余韻に浸っていた。此処では昼食を取る生徒もいるらしく、昼休みにはまた違った情景があるんだろうと考えていた。
花壇には園芸部の生徒が育てていると思われる、シクラメン、ノースポール、エリカなど季節に沿った花が裏庭で咲いていた。時折、風に揺られてはここだけにしかない世界を彩り、空間を造り上げているようだった。
目的の人物を探すために辺りを見渡すとそこにベンチの前でしゃがみ込んでいる後姿があった。思った通りだと心の中で笑ってしまった。
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「さてと、確か裏庭の方に行ったな」
校舎の玄関とは反対方向に部室棟がある。その部室棟の裏に小さな庭がある。俺たちはそれを裏庭と呼んでいる。呼び方などそのままだと思うが、この際何だっていいのかもしれない。
テスト前の時間に校庭の真ん中を俺は駆けていた。
しんと静まり返るその静けさに違う世界に足を踏み入れているようだった。裏庭に訪れるのはかなり久しかったため同じ学校内にもこういう場所があるんだなと余韻に浸っていた。此処では昼食を取る生徒もいるらしく、昼休みにはまた違った情景があるんだろうと考えていた。
花壇には園芸部の生徒が育てていると思われる、シクラメン、ノースポール、エリカなど季節に沿った花が裏庭で咲いていた。時折、風に揺られてはここだけにしかない世界を彩り、空間を造り上げているようだった。
目的の人物を探すために辺りを見渡すとそこにベンチの前でしゃがみ込んでいる後姿があった。思った通りだと心の中で笑ってしまった。
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