最初に結婚したNさんは、
競馬を愛していた。
お金を掛けることには興味がなく、
お馬さんを愛していた。
イギリス旅行で、
ニューマーケットという都市にある、
有名な国立競馬博物館にわざわざ行った。
レンタカーで博物館にやっと着いたとき、
もう閉館時間の5時に迫っていた。
職員たちは早く帰りたくて私達をセカした。
てか、片付けを始めてて「もう帰れ」という態度だった。
しかし、館長の、白髪の紳士は、
日本からはるばる来た私たち2人を歓迎してくれ、
展示物をひとつひとつ丁寧に案内してくれた。
館長みずから!
10分ぐらいオーバーしたと思う。
職員たちはブーブーたったが、
館長は最後まで紳士で、
私達を大切なゲストとして扱ってくれた。
私達は館長にお礼を言った。
そして、私達が
「明日はロイヤルアスコットに行くんですよ」
と言うと、
館長は「私もだよ!お互い楽しもうね」と言ってくれた。
館長に何度もお礼を言って競馬博物館をあとにした。
優しいおじいちゃん館長だった。
つづく