6月某日、どうぶつ百景 江戸東京博物館コレクションより@東京ステーションギャラリーに行きました。
江戸・東京に暮らす人々と動物との関わりを、現在長期休館中である江戸東京博物館のコレクションを通して紹介する展覧会。パリ日本文化会館で好評だった企画の凱旋帰国展だそうです。
動物って聞くと、ついつい出かけちゃうチョロい私ですよこんにちは。
色々な動物が見られて、昔の東京にそんな動物がいたのかなど知れて面白かったです。
今日はその中から「鉄道馬車」についてメモ。
最近、あれもこれも書きたくてまとまらない病が悪化して全然記録できないので少しずつ。
🐴馬車鉄道🐴
歌川広重(三代)《鉄道馬車往復京橋煉瓦造ヨリ竹河岸図》1882(明治15) 鉄道博物館
明治時代の東京には、鉄道馬車が走っていた。
2頭の馬で、レール上の25人乗りの客車を引く。
明治15年に東京馬車鉄道が開通し、新橋から日本橋、さらに浅草へと繋いだ。
新橋から浅草広小路(現・雷門通り)までは46分で行けたそう。
ちなみにGoogle Mapで車だと約25分、電車だと約15分の所要時間。
歌川広重(三代)《東京名所図会 上野山下鉄道馬車》1883(明治16)
乗車賃は現代のタクシー代くらいで、庶民が毎日使うにはちょっとお高いものだったそう(Wikipedia)。
乗り心地も悪くなく営業も好調だったが、事故や馬の暴走、糞尿問題等もあったそうで、やがて電車が登場すると衰退していった。
鉄道馬車が走る当時の写真。昔の銀座お洒落だね。
日下部金兵衛《東京銀座尾張町角》明治前期 Image:ToMuCo
日本橋大伝馬町にあった大丸。馬車鉄道が前を通っていて賑わったそうだ。
井上安治《日本橋区大伝馬町参丁目大丸屋呉服店繁栄図》1886(明治19)
銀座が発展するにつれて大伝馬町近辺は問屋街の性格を帯び、大丸屋は1910年に閉店。東京駅八重洲口の駅ビルに再進出したのは戦後、1954年。44年も経っていたんですね(大丸松坂屋百貨店, Wikipedia)。
こんな可愛いのもあった。全部ネコチャン!
「志ん板くるまづくし」1893(明治26) 大佛次郎記念館 ※志ん板とは「新版」「最新号」のこと
鉄道馬車をはじめ、自転車や人力車、汽車などいろんな車に乗るネコチャン。
そのまわりで踊ったり魚釣ったりしてるネコチャンもいて可愛い。
「ツレタ〜🐟」
ちなみに、鉄道馬車は現代の電車と同じ左側通行。
らしいんだけど、これ右ですよね?(方向音痴は左右も自信がない
歌川広重 (三代)《鉄道馬車往復日本橋之真図》1882(明治15)
問屋や魚河岸など、江戸の物流拠点として発展した日本橋。
河岸には白壁の蔵が並び、魚を積んだ船がたくさんやってくる。
最後に、お魚といえばこんな絵も。
歌川豊国(三代)《卯の花月》嘉永期
カツオをさばく男。皿を手に心待ちの女たち。なぜか荒ぶるイッヌ。
初物好きな江戸っ子たちにとって、カツオは特に人気で高価だったそう。
旬に入り、大量に出回ると安くなって庶民でも買えたので、こうして皆でお金を出し合って買ったりしたとか。コストコ?
ちなみに当時は、カツオを辛子味噌で食べたりもしたそう(魚食推進普及センター)。
大根おろしも美味しそうだね。今度やってみよう。
…などなど。
展示されていた鉄道馬車の絵は鉄道博物館所蔵のものが多く、鉄道博物館に興味が湧きました。埼玉県にあるんですね。今度行ってくるもいもい
▼行きたいメモ
▼待ってその近くに盆栽美術館なんてのもある!ハシゴしたいメモ
鉄道博物館って「てっぱく」って略すんだね。
新たな知識を得た。
てっぱくにいこう! 新装版 鉄道博物館完全ガイド [ 小学館クリエイティブ編 ]
どうぶつ百景
江戸東京博物館コレクションより
会期:2024/4/27/土〜6/23/日
会場:東京ステーションギャラリー
料金:一般1300円
WEB
【巡回予定】
山梨県立博物館(2024/7/13~9/2)
愛知県美術館(2025年4~6月)
富山県水墨美術館(2025年7~9月)
美術館へ、どうぶつたちに会いに行こう♪
江戸幕府創設からおよそ420年。江戸は巨大都市として発展し、京都、大坂に並ぶ三都のひとつとなりました。大都市江戸・東京に暮らした人々は、どのように動物とかかわってきたのでしょうか。それを物語る美術品や工芸品など約240件を、江戸東京博物館のコレクションから選りすぐって紹介します(会期中展示替えがあります)。 本展は、2022年にパリ日本文化会館(フランス)で好評を博した「いきもの:江戸東京 動物たちとの暮らし」展を拡充した凱旋帰国展です。画巻、錦絵、装飾品、郷土玩具などに登場する動物たちの多様な姿をお楽しみください。