映画de名画!
今回は、映画『奇蹟の輝き』に見る名画です( ゚∀゚)ノモイ
前にもチラと書きましたけれど、この映画の美術がとても好きでした。
絵画の中に入り込んだような幻想的な世界は、アカデミー視覚効果賞にも輝きました
CGやセットだけでなく、服装から植物に至るまで象徴的に使われた色彩が鮮やかなところも美しいです。後半は暗い画面が多いため、そのコントラストも際立ちます
本作のプロダクションデザイナーは、ユージニオ・ザネッティ。
『奇蹟の輝き』あらすじ
幻想作家リチャード・マシスンの原作を、ロビン・ウィリアムス主演で映画化。
事故で命を落とし、天国へと召されたクリス。彼はそこが、目を奪うように壮麗で、輝かしい楽園であることを知る。天国はかつてクリスが生きた命の写し鏡であり、愛する妻アニーと共有したロマンティックな夢と思い出に満ちあふれた世界だった。
一方、地上では夫や子供たちに先立たれた最愛の妻アニーが、ショックに耐えきれずに自殺をしてしまう。その結果、彼女が地獄に堕ちてしまったことを知ったクリスは、アニーを救い出すため、天国から地獄への壮絶な旅に出発する。
(allcinemaより)
この映画には、いくつかの名画や名画を彷彿とさせる場面が登場します。
今回はその中から、ヒエロニムス・ボスの代表作《快楽の園》です。
映るのは一瞬ですが、重要な場面に飾られています。
ヒエロニムス・ボス《快楽の園》16世紀初頭 プラド美術館 via Wikimedia Commons
《快楽の園》は、初期フランドル派の画家ヒエロニムス・ボスが描いた三連祭壇画。
左翼がエデン(原罪)、中央パネルが現世(快楽)、右翼が地獄(堕落)が描かれるとされますが、何を意味し誰のために描かれたのか、未だ謎に満ちた作品です。
ボスさんは今、「バベルの塔」展でブリューゲルと共にたくさん紹介されていますね!
私も心待ちにしていた本展、クッ○楽しかったです!!!1
そして、この名画が登場するのはこちらのシーン
愛する子供と夫を交通事故で相次いで失い、ひとり残されたアニーは自らも死を選択してしまう。
その哀しい場面、寝室のヘッドボードの上に飾られています。
ベッドで最後の日記を綴るアニーの傍らには、薬品を盛った青い器。
エデン側のサイドライトは明かりが灯り、地獄側は消えています。
枕元にボスの絵って、なんだか悪夢を見てしまいそうですが…(; ・`д・´)
天国と地獄が舞台となる本作のストーリーを示唆する小道具として、また絵画修復家で画家でもあるアニーならではの独特なチョイスでもあるかもしれませんね。
それから、アニーの着ているネグリジェの色が紫なのも象徴的です。色については、また別記事にしてみたいと思います。
本作は、家族の死や死後の世界を扱ったストーリーなので、気軽に見る感じとは少し異なりますが、美しい色使いや幻想的な舞台、絵画的な世界が随所に感じられる映画です。
おまけ:VRでボス《快楽の園》に訪れる
以前に、《快楽の園》のハイレゾ画像を音響や解説付で見られるサイトなども記事にしましたが、こちらは《快楽の園》をバーチャル体験できるアプリ「Bosch VR」でございます!
VR対応のiPhone、Andoroid、タブレットからダウンロード可能。
■アプリ「Bosch VR」トレイラー(30秒)↓画像またはURLをクリックで動画再生
VRスコープ持ってないけど、試しに落としてみたっ
エデン・現世・地獄の3つの扉があり、エデンのみ無料、現世と地獄は有料エリアです。
実際の画面はこんな感じ!扉を開けると、そこはエデン!!
魚に乗って川を進みながら、エデンの世界を360度見渡せます。
こんな下からも見上げられちゃう。あっちにアダムとイブがいる!
あ、ヘンテコくんもいた!
はぁー3Dで体感してみたい…百均でスコープ自作しよかな\(^o^)/
ではでは~もいもい