展示の画像も少ないくせに長引いております。
ポンペイの壁画展の続きです、こんにちは( ゚∀゚)ノモイ

特に印象的だった展示の中から、<カルミアーノ農園の別荘><ヴェスヴィオ山の噴火>についてメモです。



カルミアーノ農園別荘の壁画空間


印象的だった展示のひとつは、<カルミアーノ農園別荘>の壁画です。


カルミアーノ農園別荘の一室を再現した展示(画像は展覧会チラシより)

当時、カルミアーノ地区の別荘の大食堂(トリクニウム)に描かれていた壁画を、会場一室の全面にグルッと配した展示。
(壁画の詳細画像はこちらにリンクみどころ:世界遺産 ポンペイの壁画展 名古屋市博物館

壁画に囲まれるといっそう臨場感がありました!
ディオニソスなどのモチーフが描かれていて、こんな部屋で食事をしていたんだなーと。
展示室に一歩足を踏み入れれば、現代日本にいながらにして、当時の生活空間をひととき味わえるようでした。

しかし、古代ローマ人たちは豪華な料理を吐いてでも食べ続けたというけど、この食堂でもエレエレしてたんだろうか…おっちょ 汗


別荘の間取り図もあったのでメモってきた。


見苦しくて恐縮ですが、赤く塗りつぶした箇所(028)が、壁画があったとされる食堂室。
入口から中庭を渡ったところの部屋です。
ちなみに、小部屋に「白」とか「黄」とか書いてあるけど、なんだこれ?(忘れました


古代ローマ人の家には、ドムス:町中に建てられる住居>ヴィラ:郊外・海浜・農園に建てられる別荘>の2種類があり、ブドウ酒の一大生産地でもあったポンペイには、こうしたヴィラがあったようです。
↑の間取りにも、ワインの圧搾室や貯蔵室が見られます。

ポンペイの壁画にブドウ酒の神様・ディオニソス関連のモチーフがよく描かれたことも、ブドウ繋がり。
ポンペイでは特に、ディオニソスヘラクレスがモチーフに人気の神様だったんだって!



左:《テセウスのッミノタウロス退治》後1世紀,ナポリ国立考古博物館蔵
右:《ケイロンによるアキレウスの教育》後1世紀,ナポリ国立考古博物館蔵


宗教に対して寛容だった古代ローマでは、各地で祀られてきた固有の神々ギリシャ神が融合。
そうした神々の属性は必ずしも一致していたわけでもなく、都市や地方によって多様であったそうです。




ヴェスヴィオ山噴火の様子


もうひとつ印象的だったものは、ヴェスヴィオ山噴火の様子のシミュレーション映像です。
79年8月24日午後1時から翌朝にかけて、計5回の火砕流が起こった様子をCGで再現したもの。

この映像では、ここも大きな被害があった海沿いの町・エルコラーノ側から見た画面で、繰り返し発生する火砕流の勢いを伝えていました。



1回目(午後1時):噴火
2回目(午前3時):降灰
3回目(午前4時):火砕流発生
4回目(午前7時):火砕流が広範囲にわたり、ポンペイにまで届いている
5回目(午前8時):最大級の噴火



ショックだったのは、1度目の火砕流(午前4時)の時には既に、衝撃で山が半分近く欠けてしまっていたこと。
あと山頂で雷が光っていて、なんだろうと思ったら、「火山雷」という現象があることを後に知った。


ポンペイは、火山灰高熱の有毒ガスによって滅びてしまったのに対して;エルコラーノ(ポンペイよりもさらにセレブな町だったらしい)は、火砕流にやられ、その高熱により一瞬で炭化、埋没してしまったといいます。
そのためエルコラーノには、ポンペイには見かけない炭化した遺物も見られるそうです。


エルコラーノの壁画《竪琴弾きのアポロ》では、アポロが黒いマントを身に着けていましたが、本来は赤色をしていたのが噴火の高熱で変色してしまったとのこと。

一方、ポンペイの壁画でも、「ポンペイレッド」と称される美しい赤色が特徴的ですが、本来は黄色であったものが変色したケースも多いことがわかっています。
もともと赤色だったものもあるけど、その見分けは難しいようです。

イキイキとした動植物の絵もスバラスィ
Pompeya/Pompeii
Pompeya/Pompeii / danielduce



簡単ですが、などなどでございました。
別世界を体験できて、お勉強になって、よかったです。



ではでは~もいもいワイン



メモもいメモ
食堂のメニューや選挙広告、名前が添えられていることから飼い犬らしき絵があったりと、当時の日常が伝わるものがあったのもとても興味深かった。あと、デ・キリコとのつながり。