
年をまたいでしまいましたが、根津美術館コレクション展「誰が袖図」―描かれたもの―の備忘録を書き終えたいと思います。

そういえば根津美術館の、仏像の展示室のガラスが凄かりしピカピカ度で!
もはやそこにあるのかわからないほどで、窓ガラスに盛大に激突してしまう鳩ポッポの気持ちを理解したあの日のもいもいです、こんにちは( ゚∀゚)ノポッポ!
「誰が袖図」にちなんで
会場には、メインの「誰が袖図」にちなんで、他にも衣裳の美しさや風俗を感じる作品が並んでおりました。
て、いきなり画像がなくてリンクで失礼しますが、土佐光起筆《源氏物語 朝顔図》(江戸時代,17世紀)もそうした1枚で、素敵でした。
↓は見たのと別バージョンですが、ご参考まで…
"Ch20 asago" by 土佐光起 - The Tale of Genji: Legends and Paintings. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.
雪遊びをしている童女たちと、それを眺める光源氏と紫の上の場面を描いたもの。
単眼鏡で見ると、屋根の上に淡く積もった雪や、松の上に細やかな雪の粒がさらさらと舞っている様子などがとても美しかったです。
けっこうビッグな雪玉を作っているのも微笑ましい(o^∇^o)
同様に、住吉広守筆《観雪官女図》(江戸時代, 17世紀)の雪模様も美しくて、ちょうど寒い日でしたので気分も入って楽しみました。
今や、そんな悠長なこと言ってられない寒波到来ですけどね!(;◔ิд◔ิ)
こちらは古伊万里の絵皿。(画像右上)

《色絵姫皿》江戸時代, 18世紀 via Internet Museum動画よりキャプチャ
十二単でしょうか?豪華なお着物を纏ったお姫様のダイカットデザイン。
調べてみますと、こうした絵皿は通称「姫皿」と呼ばれており、ひな祭りに用いられたと考えられているようです。(参考:古人の古伊万里の館)
古代中国の青銅器など
その他の展示室でも、様々なコレクションが見られました。
なかでも、古代中国の青銅器コーナーが好きっ( ఠ‿ఠ )
根津美術館が豊富にコレクションしている古代中国の殷(7bc―11c)・周(11bc―256)の時代の青銅器は、世界でも類まれな技術で作られているとのこと。
こちらは、4本脚のヘンテコな動物の形をしているのが面白い容器。3体あります。

[重文]饕餮文方盉(とうてつほうもんか)殷時代 前13~12世紀, 高 71.2~73.0cm via 根津美術館
美術館によると、名前の「盉(か)」はお酒を混ぜ合わせたり注いだりする容器とのことなので、シャカシャカしないシェイカーみたいなものでしょうか。それもうミキサーか。
これがまた、なかなかブサイクなイキモノがくっついてて素敵!

みっちり模様が刻まれているのも、ラピュタとか呪術っぽくて迫力です╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !
こちらは、殷王の所有品の可能性が高いと考えられており、3個セットになっているのは大変貴重なものだそうで。
そんなご立派なものを、ヘンテコだブサイクだと相変わらず言いたい放題ですが(賛辞ですよっ)、今年も素直な感想を書いていきたいと思います♡(おだまりなさい

画像では見えないけど、この器を上から見ると、これまた奇妙な仮面のようなデザインとなっています。
解説によると、これは「饕餮(とうてつ)」という最も尊い古代神を具現化した模様で、羊や牛の角、鷲や鷹の爪など、動物のパーツを組み合わせた姿なんだそうです。
↓饕餮文

"Liu Ding part". Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

そういえば饕餮のキャプション、英語版には“taotie mask”って書いてあったんだけど、中国語では「饕餮(とうてつ)」をタオツィエーって発音するのかな?
饕餮なんてグチャグチャの漢字読めないので、“taotie mask”のほうがよほど「あっ、なんらかのお面なんだな」ってことは伝わるという皮肉(;^ω^)
そんな私は先日、漢字ドリルを買いました。
こちらも2匹の羊の頭の間に、タオツィエーデザインの容器。

[重文] 双羊尊(そうようそん) 殷時代,前13~11世紀 via 根津美術館
名前にある「尊(そん)」とはお酒をお供えする器のことで、神様へのお供え用の道具のひとつだそうです。
この形のものは世界に二つ、ここ根津美術館とロンドンの大英博物館にしかないそうで、次回の特別展「動物礼讃」では、その大英博物館の羊ちゃんがやってくるそうですね!
明日から!

根津美術館特別展「動物礼讃―大英博物館から双羊尊がやってきた!」
会期:2015年1月10日(土)~2月22日(日)
最後に茶の世界を紹介した展示から…

生千宗旦作《竹尺八花生 銘 去年》江戸時代 17世紀 via 根津美術館
千利休の孫、千家三代・千宗旦作。
わずかに反った竹をそのまま花入れとしたもの。元祖もの派?(o^∇^o)
切ったそのまま、それだけなんでしょうけど、なんだか私はこういうの好きでございます。
今年はもう少し簡潔に書くことを目指したいのですが、いきなりグダグダやでしかし:(;゙゚'ω゚'):
読んでくださった方がいらっしゃいましたらありがとうございます。
ではでは~もいもい


・世界のいろいろ酒器おもしろい⇒ウィキペディア:酒器、greekart:混酒器、Via della Gatta:混酒器
・禅と日本文化:千宗旦