2月3日は節分です。
節分は元々「季節の変わり目には鬼が来るから追い払おう」という行事だそうです。春夏秋の変わり目はノーガードの鬼放題ですが誰も気にしていません。
この節分、鬼が豆で倒せるわけないとか、恵方巻は男根のメタファーとか死ぬほどいじられる行事でもあります。
まあこの際、そういうこすられまくった話は置いておきましょう。どうせそのうちYouTuberがこぞって言い始めますから。

今回私が問いたいのは、「豆を『撒く』のは最適解なのか?」ということです。
あの豆は鬼にぶつけるのを目的として撒いているはずですが、見えない鬼に正確に豆を当てるなんて不可能です。そんな芸当ができるのは獄鬼祓師(ごくおにばらいし)だけです。
では一般人の我々は、どうすれば効率よく鬼を退治できるのでしょう。


考察のために、まずは「鬼」「豆」「両陣営の勝利条件」を定義しましょう。

「鬼」は元々死霊が起源だそうなので、宙に浮くなどできる非常に身軽なものとします。また、壁や窓などの物理的な障害はすり抜けられるものとします。
サイズは、天井に頭をこするほど大きなものから、手のひらサイズの小さなものまで幅広く想定します。小鬼と侮って侵入を許し、トロイの木馬になられても困りますから。

「豆」は炒った大豆とします。最近では片付けやすいように殻付き落花生を使ったり、アレルギーなどを考慮して丸めた新聞紙を使うこともあるそうですが、さすがに形骸化甚だしいので原点に忠実にいきます。

「両陣営の勝利条件」ですが、鬼陣営は「人間に触れた時」、人間陣営は「豆を鬼に触れさせるか、2月4日を迎えた時」とします。
膠着状態のまま節分が終わった場合は引き分けとせず、人間陣営の勝利となります。鬼は強いので、ルール面で少し人間陣営を優遇しました。

その他ルールとしては「鬼は道具の使用禁止(含む金棒)」「人間は豆と豆の箱以外使用禁止」「事前準備では道具使用可」「両陣営とも頭数に制限はなし」「試合時間は2月3日3時〜2月4日0時を迎えた瞬間」といったところでしょうか。


さて、ここからやっと人間陣営が勝つ方法の考察です。

闇雲に豆を撒くだけでは無意味なのは先述の通り。では、豆を撒き続けるというのはどうでしょう。延々と撒きちらせば、鬼も手出しができないでしょう。
しかし豆は人力で撒かなければなりません。21時間ずっと撒き続けるなんて、鬼のような体力がなければ不可能です。
もちろん人数がいれば負担は分散できますが、その全員を覆うように撒かなければならないため、結局大変なことに変わりはありません。
これはちょっと厳しいですね。

撒くのが駄目なら置けばいい、とも考えられますが、鬼は浮けるので置くだけでは触ってくれません。
ならば空中に置くことができればどうでしょう。ブラックモアがキャッチ・ザ・レインボーで雨粒を空中に固定したように、豆を空中に固定できれば、豆の結界みたいなことができるでしょう。
しかし普通の人間はスタンド使いではありませんし、豆以外のものは箱しか使えないので、そんな非現実的なことはできません。すいませェん。

投げてもダメ、投げなくてもダメと、八方塞がりに……
いや、さっき突破口になりそうな発言がありました。
「豆以外のものは箱しか使えない」。これは最初にルールとしても明文化されていました。
逆に言えば「豆以外でも箱は使っていい」ということです。さらに箱に関しての指定はありません。
これに気づけば答えは一つしかありません。

大きな箱に人間が入り、周りを包むように豆を詰める

完璧です。鬼は豆に触れられないため、中の人間にも触れられません。
21時間もの間、豆の中でじっとしていなければいけないのは辛いですが、鬼に何かされるよりはマシです。
もし豆の隙間が気になるようなら、豆を挽いてきなこにすればOKです。シュノーケルとかが必須ですが。


以上、本気の鬼対策でした。皆様も今年の節分は豆に埋もれて一日過ごしましょう。
私は節分ケーキとかいう形骸化と資本主義の権化を食べてゆるくやりすごします。