
相変わらず他校の女の子と2人で遊んでいました。
階級の違う人たちと旅行に行ったって
馬鹿にされるだけ、と腐っていました。
高2の修学旅行の時、
スーツケースが必要になりました。
家にそんなものはありませんでした。
中学の時はみんな筒みたいな大バッグでした。
1人「どうしよう」と焦っていました。
レンタルしてくれるところがあると聞き、
バスに乗って向かいました。
スーツケースに
荷物なんか詰めたことがないし、
サイズも分からず
そこにある物から適当に決めました。
レンタル代も自分で払いました。
そして1人で転がしながら帰ってきました。
その頃母とは
話すようになったばかりで、
頼み事ができませんでした。
父は、
子どもにお金を出したくないので
「じゃあ修学旅行行くのやめれば。」
と言い、誰にも頼れませんでした。
修学旅行当日、
私は明らかにサイズを間違えていました。
1つだけ一回り大きなスーツケースに、
「ダスキン〇〇店」
とシールがありました。
ご丁寧に持ち手にも同じ名札がついていました。
友達たちは
家から持ってきたスーツケースに
今までの旅の証のステッカーなど貼ってあり、
カラフルで旅慣れているような感じでした。
私は
お泊り会をしたことがなかったので、
友達たちのスキンケアの様子、
寝るときの格好、
全てが大人っぽくて
自分が恥ずかしくなりました。
私も一人で頑張って準備したのになぁ、
と思うと
空しくて惨めで悲しい気持ちになりました。
私立高校とはいえ、
全員が富裕層ではありませんでした。
周りを見渡せば
ダスキンの子だっていたはずなのに、
私はいつもごく狭い範囲でしか
物事を見れませんでした。
私は
自ら無理に挑んで勝手に敗北していました。
そんなことにも気づかず、
私は他校の友達に
「周りが馬鹿にしてくるんだよねー
親が金持ちなだけじゃん」
と被害者ぶって、延々と話していました。
彼女も卒業旅行には
行かないと言っていたので、
私たちは2人で居酒屋に行ったり、
声をかけてきた人と適当に遊んだり、
なんの目的もない毎日を過ごしました。