ダイナナイト
お疲れ様です
春の木漏れ日の中で君の優しさに埋もれていた僕は
折れたデッキブラシでなんとかかんとか床掃除を終えまして
フライヤーの油をカタメリーナで固まるのを待っております。
カタメリーナで油が固まるのはすごいことですが
カタメリーナが何リッターが何分で固まるのかがよく分からないため
意外とこの時間はイライラしちゃうことが多いのですが
中途半端な状況で何度か捨ててみようとトライをしてみて
何度も逆襲にあったことがありますので長い目でお付き合いを心がけております
イメージでいうとスライムになりきれていない状態でして
いたるところに半熟油が飛び散るわけなんです
あわてないあわてない?
昨夜終りしなにとあるイケメン王子がひょこっと挨拶をされに
当店にやってこられました。
なになに
新開地の「はとや」でご飯を食べに行く?
ほー僕もジョインしていいですか?
昨夜の僕は何の予定もなかったので店で賄いを食べ
湊山温泉にでも行ってホッコリするつもりでしたが
面白そうなメンバーでしたので
野郎三人のお食事会にお邪魔させていただきました
車を家に止め歩くこと10分
怪しいネオンの中 キャッチの野太い声が飛び交う中
王子達は僕を暖かく迎えてくれ
閉店間際まで青年の会議話や世間話をしておりました
店を出て解散の予定でしたが
まだ飲み足りず もう一軒いこうという話になり
場末のスナックに入ったものの
こんなの見たことない。
なぜ君たちはここに立つことができるんだ?というくらいに
げげげの鬼太郎で出てきそうな女性ばかりでした
が
カウンターは三宮のそれと違ってほぼ満席でして
商売繁盛商売繁盛
いくら値段が安いからといってこのメンツでは
いくらなんでも満席にはならんやろ
きっとトークがヘビー級に面白いに違いない
われわれの正面に立った女性は
なんといいますか能面とひょっとこを足して2で割った感じな人でして
それはそれで黙っていれば面白いのですが
さして面白くないうだうだ話をされていたので
テンションがだだ下がりテクニカルノックダウンが宣告される寸前
助っ人がわれわれの前に現れました
体重100キロの彼女
毎晩UFOを食すことを日課にして
それを見事に体現し爆発している肉体
すべてがダイナマイトでした
別に太っているから馬鹿にしているわけではありません
ポジティブに太っていることを武器にしているのがたまらなく面白いわけです
どれだけ食べるか、どれくらいの頻度でおなかが空くか
マクドのハンバーガ一回でどれだけ食べたことあるかとか
いかに苦労してこの完全体になったのか
とかね
が
ダイナマイト好きな王子はプロセス話よりも
そのダイナマイトさに釘づけになってしまい
彼は虫眼鏡で黒紙を燃やすように胸部に焦点をあわし続け
ついぞ彼女はその王子の期待にこたえるがごとく
いきなり上着を脱ぎだしました。
おいおい
「そんなに見たいの」
彼女のハートに火がついたのでしょう
「どやさ」といわんばかりに最後には上半身すっぽんぽんになってしまい
その横では負けじとひょっとこっと能面のハーフさんも
すっぽんぽんになってしまいました
いわく そのダイナマイトが入るまではハーフさんが
もっともフクヨカだったらしい
僕ら4人は今そこでなにが行われているのか
まったく理解できぬまま ただただひたすら笑い続けました
普通のスナックのカウンター越しで
すっぽんぽんの二人がたち続けて話し続ける
ほかの客やスタッフは意に介せず話し続けている
それ以外はなんとも普通な光景なわけなんです
もちろんその二人以外はちゃんと服を着続けてました
その普通と異常のコントラスト具合が半端じゃない
何度もいいますが一人五千円の場末のスナックです
そういう店ではありませんし、そういう店には行きませんし
そもそも僕はダイナマイトかどうかに興味がなく
そっちの凹凸よりくびれの凹凸が好きなわけです
ですから僕からすればその自慢をされてもいまいちピンとこない中で
自慢されるわけです、
この関心と無関心のコントラスト具合もまた半端じゃなかったわけです
残念
人間わけの分からない状況に陥り
あっけにとられると笑うしかなくなるって話を
掘り下げたかったのですがうまく固まりませんでした
ただ王子はご満悦そうでなによりでした
すんません
油が固まりました
では