品行方正とは
今朝、家の近くの
あまり人も車も通らない、大股5歩くらいで渡れてしまう、短い横断歩道に一人の女の人がいた。
その人が何をしてたかというと、もちろん、当然のごとく、信号を待っていた。
赤から青になるのをじっと待っていた。
車も、人も、子供も、誰もいないのにわざわざじっと待っていた。
決められた、交通ルールをきちんと守っていた。
行けばいいのに
と、無意識に私はつぶやいていた
全然せっかちではないけど
私なら、100%渡っていた。
もちろん、何の罪悪感も逡巡もなく。
朝だし、時間ないし、見通しいいし、誰も見てないし
でも、彼女は律儀に止まっていた。
彼女はショートカットで、ズボンにシャツを着ていた。
パンツではなくて、あえてズボンという感じのズボンには、きちんとシャツが中に入れられていたし
シャツはなんと第一ボタンまで留められていたし
そのうえ、ボタンダウンシャツのボタンまできちっと留まっていた。
彼女はきっと、これからも
ボタンを3つはずして、胸元を覗かせる
なんてことは一生しないんだと思う
服なんてのは、趣味嗜好の話だけれど
その人にとっては
ずっと信号は守るものだし、ボタンは留めるもの
山に登る理由?
そこに山があるから。
みたいな
そういうもの。ということなのだろう
普通に暮らしてれば、何にしても
やる人はやる。
やらない人はやらない。
例えば、時には魔が差す、ということもあるかもしれない
でも
そちら側に足を踏み入れるというのは、紙一重のようでいて
その紙の厚さが人によって
トレーシングペーパーだったり
段ボール紙だったり。
そういう事なんだろう、と思う。
それが常識だったり、道徳だったり、法律だったり
品行という事なんだろう
と思った。
つづく