なんのためって念のため (リヴァイアサン編)
あの夜
僕はブログを書きあげ
書いたとおりに某スーパーに向かった
夜 九時
花見を終えたあとの客たちが
ごったがえした店
陳列に追われている店員
素面の僕は
「すんません 水のケース売りってしてますか」
「何ケースっすか?」
「二ケースっす」
と伝えると店員はバックヤート“へ消え去り
二分後
水を一ケース持ってきた
「あの 2ケースなんすけと”…」
あーこいつウザいな
という表情を浮かべ
店員はまた裏へ消えた
生まれて初めての非常食の買い出し
何から買っていいのか分からない
とりあえず 水2ケースをスーパーのガラガラに載せ
というかガラガラをつかったことがないから
ガラガラと呼ぶ
通路を色々物色してみた
ああ チッキンラーメン
ああ おもち
あそれ あそれ
あそれ それ それ それ
缶詰
そうそう 石鹸なかったよね
あそうそう
ああれあれ
あよいしょ
あよいしょ
あよいしょしょしょ
そうこうしているうちに
ガラガラは一杯になってしまった
ガラガラは駐車場に運べるが
家についた後
運ばないといけないことに気付き
僕は
ヒステリック気味な
ちょいと頭のおかしい人なみの
買い物をセーブした
「ああ なんて”これ買っちゃったの?」
買い物にてストレスを発散させるところまて”
僕は行きついてない
正常やね 僕
しかしながら
大量の水
保存食があふれかえった
ガラガラを押してレジに行くのも勇気がいった
お花見のシーズン
なのに
た”れが
桜の下
おもちを食べて
チキンラーメンを食べるねん
おまけに水 水 水
ましてや僕 一人
「酒の飲めない
寂しい一人身の人間が
こんな夜遅くから
お花見すんねんね
あんた可愛そうやね
いやなことあったん?」
という店員の心の声が聞こえた
僕は心の中
こう答えた
「俺っち 酒飲めるよ
花見じゃないよ
非常食なんよ
あんまり気にかけなくていいよ
それより次の人待ってるから
早くレジ打ち終わりなよ」
とレジのお兄さんに
訴えてみたが
お兄さんには伝わらなかった。
彼は とても優しかった。
へん
知らんよ
知らんよ
君 ちゃんと非常食備えてんの?
知らんよ
君が空腹にて
今にも倒れそうな様子て”街歩いていて
朦朧としながら僕の姿を見た瞬間に
「あ あなた そういえば
あのとき
大量に缶詰買ってたよね
僕
今にも倒れそうやねん
わけてくれへん?」
と言われてもねえ
分かった
これを上げるから
鬼が島に行こう
と言ったら付いてきてくれるのか
と勝手な想像をしていた
そして食料を車に詰め込み
今度は
二階に行き
すっからかんの日常雑貨売り場に向かった
やることがなさすぎるレジにいる店員は
鳩のように
首をクルック―クルック―
としながら あたりを見渡していた
「一人あっち向いてほい」をしているような店員
そこにタイガーマスクの上着を着ている
30過ぎの僕が
「すんません
ラジオ ラジオ がが 売ってますか??」
「ラジオ?」
夜9時にラジオが売っているか
訪ねる客はそうそういない
というか
ラジオを置いているかすら
把握していない彼女。
から
インカムにて
「ラジオ 置いてますか」
とヘルプを送っていた
二階の端っこに作業していた
社員て”あろう人間が
近寄ってきて
「あ ラジオね
置いてないっすね」
「ああ、
ラジオも売ってへんのかい
というか
て”んきひげそりが売ってて
なぜラジオもおいてへんねん
なんかあっても
ひげそりはいらんけと”
ラジオいるやろが…」
と心の中て”文句を言ってみた
これまた
伝わらない
「あ 防災コーナーに置いてるかもしれませんね
御案内します。」
畳一畳分のスペースの防災コーナーには
防災にとても役立たなそうなグッズが
買ってよ
買ってよ
買ってよー
と、たちの悪いクソガキよりも
静かに
「買ってよ」
と語りかけてきた
というか
これ防災というよりも防犯コーナーやんけ
もう しゃーないな
ということて”
ポータブルラジオテ”ッキの
テ”ンチを購入しようと思ったが
あれ
単三かな 単二かな
うお
分からん
まあ いいっか
両方買っとこ
と四本ずつ
買ってしまった
というか
四本ずつしか売ってないねんもん
僕は想像した
NYの地下鉄のタンクトップ黒人少年のように
地震にて破壊された街を
テ”ッキを肩に抱えて
歩く姿を
なんか 恥ずかしいよね
というか
街歩く用事があるのに
片手ふさがれたら
用事も出来やしない
へい よ ブラザー
なんて
照れ隠しの言葉を放つわけにもいかないし
そんなことを考えながら
帰宅し
荷物を全て搬入し
全部 押し込んた”あと
僕は 気持ちが落ち着いた
そして こう思った
ああ
震災なんてこなきゃいい
けと”
まさかの坂
あの店員も
あの店員も
ライフにて
僕のガラガラの中身をみて
変な顔していた
次にならんて”いた客も
みーんな
地震があったら
スーパーに駆け込むに違いない
「水 水
なんぼ?
金はなんぼもあるわいや
ティッシュティッシュ
なまむぎ
なまごめ
なまたまご
かえるぴょこぴょこ
…
僕は日常というものの平和を
とてもありがたく感じた
秩序が保たれていることに
ものが整然と並べられていることに
ものが豊富にあるという現実に
リヴァイアサン的僕に
冷やかな視線を送る
ピースな状況に
春やね
あけぼの
ほのぼの
続く