タクシー運転手の山口さん | ablindspotのブログ

タクシー運転手の山口さん





僕の店


たまにくるお客さん


タクシー運転手の山口さん






長崎出身


鉄鋼会社の社長を経て


身体障害者の父親を看病しながら


タクシーの夜勤をしている






体のいたるところを痛め


いつも病院の話をするか


いかに売り上げが悪いかをよく


お話される








一つ一つの会話が


長いが


頭の回転が速く


非常にシニカルな会話が


とても面白い





そして愛がある






今 僕の前て”お話をされている


僕はタイピングをしながら


タバコを吸いつつ お話を聞いている






閉店してから


お見えになることが多い





しらこく



「あれ 終わったの?」


「何か出してよ」



と言う




それは悪びれた少年のような表情






忙しいときに限ってお見えになる


予定があるときに限ってお見えになる


ほかのお客さんを断ってからお見えになる




ちょっとした イヤキチくん







仕方ない



この人はむげに出来ない




なぜなら




悲しみを抱えている



日常に疲れている





わざわざ 


非番の日に


僕の店に食べに来てくれる







僕は接客せずに


今 こうして


タイピングしながら


タバコを吸いながら


カレーを出す





その代わり お金はもらわない




その代わり 愚痴は聞く


珈琲もサービス







お客さんて”あり


お客さんじゃない関係






なんてファジーな関係



五時半前ならお金をとるが


五時半過ぎかつノーゲストなら


お金を取らない







一業種一人



僕は「このひとぞ」という人と



密な関係を


築きたいと思っている





探偵の人


警察の人


タクシーの運転手


をはじめ


辛酸一家の人々




様々なジャンルの方々と仲良くさせてもらう










僕には夢がある








僕はいずれ


イタリアンマフィア映画に出てくる


イタリアンレストランの



オーナー兼


影のフィクサーのようになりたいと


常に思っている






工籐ちゃんみたいに


寅さんみたいに



なりたいと思っている





右から左


左から右




あらゆる人脈を駆使し


優しい人達の


道徳のある人達の


お助けマンとなりたい


と考えている






もちろん恩を着せるつもりはない




サラッと


サラッと


名乗るものじゃありません



的にね






自分が稼ぐ必要があるけれと”ね








とにかく


昔からの僕の夢






ゴット”ファーザー1を


見た時の感動が


忘れられない










そのフィクサーにあるために


欠かせない人たちのためには


いくら時間がなくても


その人との優先する




生の情報を得るために


深い関係を築くために







山口さんは神戸サウナの話の


塩サウナの話を熱弁されている




熱いらしい




僕は


「はー」



と話し半分になったところにて



山口さんは


おかえりになった




「いくら?」



いいっすよ



「悪いね」



また五時半前に来て下さい




いつもこの調子






山口さん


僕がマフィアになったとき


応援して下さいね








急ぎ過ぎているから


おしまい










続く