正義の話をしようじゃないか
アンパンマンの話を語ろうじゃないか。
先日 妹夫婦と甥っ子とご飯を食べにいった。
甥っ子は1歳
ゴジラのようにテーブルという名の街を破壊し続けていた。
店の中で叫びながら 炎を吐き続け 大量の涙で洪水をひきおこしていた
自称 「動物と子供にモテる」僕は
妹夫婦に「見ていろ」と言わんばかりに
泣きやませるため 店の外に連れ出し 周辺を散歩してみた。
「その自称は嘘だったのね」
道行く通行人がひそひそと僕を そう言いながら からかう
「嘘じゃないやいっ」
ところが
「ひょっとしたら人さらいかも」と思われるくらいに
彼の鳴き声はエスカレートしていき
夜の新開地に鳴き声がコダマしていた。
道行く方々に心の中で僕は
「みなさん 僕は確かに父ではありません。
しかしながら ぼくは伯父ちゃんなんです」
と 説明をしていた。
で慌てて店のブロックを一周したのち 店内に戻ると
何事もなかったように 泣きやむ 甥っ子。
大人をからかってんのか?
と本気でイラつく
大人げない僕がそこにいた。
甥っ子は安堵からか再び街を襲いだし
やれ 皿を落とすわ
やれ つまようじをまるごと引っこ抜くわ
箸をひっこぬくわ で
それを制止すると喚きだすわで
悪態は以前に増してエスカレートしていく
僕を含め大人たちは ウルトラマン的なものの登場を願っていた。
、
「呼んだ?」
僕等の心を察した店主が
「いいもんあるよー」と
店主はドラえもんのように
裏からごそごそとPCを取り出しDVDを流しだした。
「お客さん、これはうちの店で伝説の…」
義理の弟は店主に向かって
「いや、まだ見たことないから
たぶん 反応しないと思いますけど…。」
「まあ、見てなって。」と
自信満吉な店主
B級 アメリカ映画の一こまのようだ
そしてそれが流れ出した5秒後
お、
あれ、
やんだ。
固まった。
彼が画面に食い入るように眺めているではないか
街の大人たちはそのヒーローの登場にお互い目を合わせ
ざわざわ
「わーい アンパンマーン ありがとう」
「あーたならやると思ってたー。」
僕は拍手喝采するわき役のカバみたいだった
泣く子も黙るというのはこういうことをいうんだね。
さすがアンパンマン
「そうかそうか お腹が空いていたんだね食べなよ」
と頭をちぎるシュールな漫画に取りつかれる甥っ子
僕は悔しかった。
同時に
やなせさんの偉大さに心を打たれた。
「俺、完敗だわ。」
ひそかに動物編でアンパンマンと
リターンマッチすることをもくろんでいるが
しかし
勧善懲悪のストーリーを全く把握していない一歳児を黙らせる。
ガオーさんのように恐怖で黙らせるわけでもない。
このキャラクターは偉大だ
世の中のお父さん、お母さんたちはどれほど
アンパンマンに助けられていることだろう
その近隣の住民もどれほど
睡眠を妨げられずにすんでいるのだろう。
バイキンマンもどれほどに学習しないんだろう
クリエーターの方々
方向性はどうであれ
やなせ翁みたく
世の中のために役に立つ立派なクリエーターになってくださいね
そうすればクリエーター35歳限界説を覆し
彼みたく90歳でも 活躍しつづけることができるわけですな
ちなみに
僕は カレーパンマン派
つづく