空を飛べなかった鳥 | 笑う門には猫来る

笑う門には猫来る

変わり種アビシニアンと犬一点Mダックス
全盲猫リッキィ&里親会出身2にゃんに
スコ混じり三毛猫とやんちゃ坊キジ白猫
2018年夏新加入のミルク飲みっコ3兄妹
更に翌年保護したエイズキャリア子猫
にゃんやわんやの日常を綴った日記

「名前なんにする?」


そうダンナからメールが入ったのは


今から2か月以上前の7月4日(水)の夕方


瞬間「あ~!また猫拾っちゃったんだあせる」と思った私


ところが


添付されてきた画像を見てビックリ!?


そこには、なんと鳥のヒナが。。。


ダンナの話によれば


会社倉庫の屋根から落ちたヒナを


同僚に「なんとかしてほしい」と頼まれたため


どうにか巣に戻してやろうと


フォークリフトを使ったり窓をよじ登ったりしたらしいのですが


そんなことじゃ届かないほど高いところにある巣


これ以上無理したら「俺が危険な目に遭う」と判断


しかも


ダンナにヒナを押し付けた同僚たちは


次々帰ってしまうという始末に


仕方がないから「一時家で保護しよう」と決め


私にメールを送ってきたとのこと


無責任すぎるダンナの同僚たちに正直怒りを感じましたが


ダンナの気持ちを酌んで「保護」に同意


しかし、わが家には5匹も猫がいます


襲わせないようどこでどうやって面倒をみるか。。。


で、昔


近所の人に代わって傷ついたカラスを保護し


獣医に診せに行ったところ


「林野庁に連絡すると預かってくれますよ」と言われ


本当にカラスを預かってもらえたという経験のある実家の父に相談すると


やはり


「林野庁で預かってくれるハズだから電話してごらん」


さっそく、翌日連絡すると


林野庁「こちらでの預かりは一切していないんです!
    それに、鳥のヒナは拾わずそのままそこに置いておくのが正解なんです
    そうすると、親鳥がエサを運んできて育てますから
    なので、そのヒナも元いた場所に帰してきて下さい!」


 私 「そう言われても、そこは炎天下ですし
    なにより、もう人間の手で触ってしまったので
    親鳥が来ない可能性もありますよね?
    そうなったら、このヒナは死んでしまいますが
    それでも、そこに帰して来いとおっしゃるんですか?」


林野庁「それが自然のことですから仕方ありません」


でも、死んでしまうとわかっているのに


拾った場所に帰すことは私たちにはできませんでした


「飛べるようになるまで世話をしよう」と決意


名無しのままじゃかわいそうなので


“ピィ”と名付け


ムクドリだと思われるそのヒナとの生活が始まりました


「ミルワーム(虫)を食べるみたい」「雑食らしいから果物も食べるかも」など


いろんな情報をネットで集めては


できる限りあらゆるものを買い


なにを好んで食べるのか?をチェック


「拾ってきたのは俺だから!」と


どんなに朝が早かろうと懸命に世話をし続けたダンナ


呼べば「ピイ!」と鳴きダンナの肩に乗ってはツンツンツンツン


「コイツかわいいんだ」


ピィを見るダンナの目はとてもやさしかったです


そんな中事件は起きました


あれは、忘れもしない7月25日(水)


会社から帰宅


二階で着替えをしている私の耳に


「アンジィ!!」


ダンナの大きな声


「また何かやらかしたのね」


いつものことと気にもせずにいると


ドタバタとなにやら騒いでいるので


どうしたのかと一階に下りると


そこには


「あぁ、ピィがやられた。。。」


這いつくばっているダンナの姿


「え?ピィがどうしたって!?」

「だから!やられたんだよ!!」

「やられたって、誰に!?」

「アンジィだよっ!!!」


そこで、初めて事の重大さを把握した私


よく見ると


リビングからキッチンにかけて点々と血の跡が。。。


そして


端の方に瀕死のピィ


「すぐに病院に連れて行こう!」


掛かりつけの獣医さんのもとに車を走らせました


幸い、患者が誰もいなかったためすぐに診てもらうことができ


獣医さんの入念なチェックの結果


「そのうは無事だから何とか大丈夫かな。。。
 これから縫合しますのでしばらくお待ち下さい」


そして


ラッキーなことにピィは一命を取り留めたのです


襲ったアンジィをどうにかしてしまいそうな勢いのダンナに


「猫が鳥を襲うのは本能だから仕方がないこと
 これからは十分気を付けて」となだめる獣医さん


ただ、残念なことに


かなりの羽を失ってしまったので


羽の無い部分は肉が見えていて痛々しかったし


獣医さんにも


「このコはもう飛べないかもしれませんね」と言われ


もうすぐ外に放してやれると思っていた私たちは


かなりショックを受けました


ですが


処方された飲み薬をダンナが毎日欠かさず投薬した効果があり


少しずつ元気を取り戻していったピィ


その後も


ちょっと様子がおかしいな?と思えば


すぐに獣医さんに診せに行き


栄養剤やゼリーなども与え


「しかし、お前金かかるなぁ」と


半ば愚痴にも似たことを口にしては


筋肉をつけさせるために


毎日和室で飛ぶ練習をさせていたダンナ


なんとか、飛べるようにさせてやりたい。。。


その一心でした


そのために


手狭になった鳥かごを


羽を広げてもまったく問題ないくらいの大きいサイズに買い替え


大好きな水浴びが思いっきりできるよう


大きなタッパーを用意


ここ2週間は


水を交換するたびバシャバシャバシャバシャ


喜んで水浴びをしてました


そんな様子を覗くのも


最近の私たちの楽しみでもあったのですが


いつもはうるさいくらい元気に鳴くのに


ここ数日急に鳴かなくなり


今朝から様子がおかしかったピィ


「なんか、変だよ」と


仕事中に送ったダンナへのメールで


「俺が早く帰ったら病院に行くからよろしく」


残業は取りやめだな!と思った私


お昼休みで一時帰宅したときには


止まり木ではなく下に下りていて


じーっと動かない


写メをダンナに送るとすぐに電話がかかってきて


少し話しをしていると


「エっ!?」

「なに?」

「なんか、ピィが。。。あ!倒れちゃった」

「なに!?」

「あ、あ。。。息してない」

「なんだよ、それ!?どうしたんだよ」


ピィは死んでしまったのです


手のひらに乗せ体を撫でなでながら


「ごめんね、ごめんね」


号泣しながら私は何度も謝り続けました


携帯の向こうで


ダンナも泣いていました


とにかく、原因は不明のまま


でも、ピィは


私が「いつもお昼に戻って来る」ことを覚えていて


確かに待っていてくれたと


そう信じたいです


帰宅が遅かったダンナもピィを手のひらに乗せ


「俺が死なせたんだ!
 金がかかる、金がかかるって言い続けたから
 きっとそれで死んじゃったんだ。。。
 ごめんな、ピィ!ごめん」


こんなに泣いたのはいつ以来だろう


これを書いている今も


涙が止まらない私。。。


ピィ、空を飛ばせてあげられなくてごめんね


どうぞ、安らかに。。。