焼酎のルーツ | 杉本 龍一のブログ I am a 古民家鑑定士

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古民家を壊してしまうこと無く、修繕、再築しながら、未来のこどもたちに残して行ける、持続可能な循環型建築社会の創造を目指しています。

そのような活動を、建築士の立場から紹介していきます。

鹿児島県伊佐市の郡山八幡神社。

500年以上の歴史がある神社で、国の重要文化財です。

 

 

ここは「焼酎神社」とも呼ばれ、焼酎のルーツを紐解くヒントがあります。

 

 

永禄2年(1559年)8月11日に当時の大工によって書かれた木札があります。


ここの座主はケチで焼酎を一度も飲ませてくれなかったと愚痴を書いて柱貫に取り付けました。

 

ここに「焼酎」の文字があり、460年前から焼酎が親しまれていたものと示されました。

 

日本最古の焼酎の文字であるため、ここ伊佐市大口が焼酎発祥の地とされました。

 

 

この地には大口酒造等3つの酒造があり、伊佐美、伊佐錦、伊佐大泉等名物の焼酎があります。

 

鹿児島では芋焼酎がポピュラーですが、460年前はまだサツマイモは日本に渡来していませんでした。

 

八幡神社の総本山宇佐神宮は大分にありますが、大分では麦焼酎が有名です。当時は麦焼酎だったのかも知れません。

 

熊本の人吉・球磨地方を治めていた相良氏は東南アジアなどの大陸と交易をしており、そこから蒸留技術が持ち込まれ焼酎造りのきっかけになったとの説もあります。

 

熊本では米、宮崎では蕎麦やトウモロコシを原料に焼酎が造られたとの説もあるようです。

 

そんな考察をしながら仲間と杯を交わすのも楽しみの一つです。