仕事柄、孤独死現場も何回か経験してますが、あくまでもご遺体が搬送された後に入っており、生々しいご遺体と対面する経験はありませんでした。今回ははからずも対面することに、というか第一発見者になってしまいました。それこそ、まだ昨日のお話であまりにもリアルタイム過ぎるので投稿するかも躊躇したのですが、逆にリアルタイムだからこそ書けることもあると考え投稿します。
元々のご依頼は今回亡くなったご本人の母親Tさん(80代)からです。離れて暮らしている息子Yさん(ご本人、以降Yさんとします)のことで相談がありました。Yさんは50代、訳あって川口の一軒家で一人暮らし。実質無職でTさんが金銭的な援助をしていました。最近は体調もかなり悪く何回か救急車の世話にもなっているようで、Tさんは自分の方に引き取って面倒見ることを決意、川口の家を引き払う相談を私にしてきたわけです。で今週の17日、私は現地調査のためTさんと一緒に川口の家に。正直、家はゴミ屋敷状態。そのゴミの山の奥のボロボロの床(とこ)にYさんは臥せっておりました。この時はあくまでも現地調査(見積)なので作業に着手するつもりはなかったのですが、せっかく来たついでだからと目の前のゴミの片付けを始めようとするとYさん床から「何しに来たの?今日は帰って」と抗う。それをなだめすかしながら少々のゴミを回収、帰る道すがらTさんと今後の対応について検討。Yさんが現地にいると作業が進まないから先にTさんの家に本人を引き取ってから作業開始しましょう、いずれにせよYさん、あのままじゃまずいよ、とかそんな話をしてから3日。ざっくりした見積が出来たのでTさんに連絡しようとした矢先にTさんの方から電話が。「Yのこと気になるから明日でも行ってみようかと思うの」と。明日とは21日のこと。21日は私は別の予定を組んでいたのですがキャンセルになり午後がタイムポケットのごとく空いたのです。私も見積の件で話があったので「午後でしたら空いてますので一緒に行きましょか」となり、21日午後、川口の現地へ。
私が車から道具を出したりしている間にTさんは一歩先に家の中へ。その後に私も続くのですがTさんが玄関先で鞄の中をごそごそ捜し物している間に私の方が先に奥に入っていきます。Tさんが家の鍵を持っていることもあり、Yさんにはアポなしで来たわけですが、とりあえずYさん居るのかい?って感じで奥の部屋をのぞき込みます。で、居ることは居ました。先日と同じく床に臥せっております。ただ先日と違うのはリアクションがない。呼びかけても返事しない。それに小バエのようなのがたかり始めている。それ以外にも色んな異変が生じてましたが、ここでは割愛します。早速Tさんを呼びます。Tさん、身体に触り冷たくなっているのを確認。Tさん、取り乱すでもなく「死んでるね」と一言。やはり今までの経緯からある程度覚悟は出来てたのでしょう。とは言え、やはり母親、少なからず動揺はしていますし、高齢ということもあり、次の行動に移せない。いや移すにも適格な判断が出来ない。「○×さんに電話しなきゃ、番号どこいったかしら」とか言い出してるので、それを制して私が110番しました。実質この時点では生死の判定は出来てないので110か119か迷うのですが、取りあえず110すれば警察の方で救急の手配もしてくれるのです。そして警察や救急待つ間に先ほどの○×さんはじめ、近親者へ連絡。警察、救急が来れば当然その対応をしなければなりません。Tさん、比較的落ち着いてはいますが高齢ということもあり対応がままならないときがあります。時としてかなりちんぷんかんぷんな受け答えになってることも。そこは横にいる私がサポート。約1時間半ほど現地で足留め。最後にご遺体は検死のため警察車両へ。家の鍵その他も警察の預かりとなり、家はロックアウト状態。いずれにせよ葬儀等が終るまで作業着手は無理(そもそもその気になれない)。今日は退散、ということでTさんを連れて帰ってきました。
振り返ると一番印象に残ったのは不思議なくらい私が淡々と冷静でいたこと。もともと顔や態度に出やすいタイプだし、今日だってもうちょっとテンパったりパニクったりしてもおかしくないのに、そうならなかった。確かにある程度、場数は踏んでますが今日みたいなパターンははじめてなわけです。不謹慎な言い方ですが少し前に最終回を迎えたドラマで使われた「所詮他人事」という言葉が頭をよぎりました。字面からみると悪い意味で捉えがちですが、ドラマを見た人はわかります。深い意味があります。後日談は追って投稿します。