先日、車を運転中に電話が・・・

基本、運転中の電話はスルー、落ち着いたところで掛け直すというのが定石ですが(実は運転中でも電話に出れるブルートゥースのイヤホンがあるのですが使い方が今一わからずお蔵入りしてます)、今回は2回続けて掛かってくる。これは緊急性を要する電話だ、と信号で停車したときに発信元番号を見ると下4桁が0110

。0110ってのは警察じゃないか。どきっ!これはただ事ではない。はて、警察から掛かってくる心当たりは・・・・・あの件か?いやあれか?それともあれか、いやあれは誰も知らないはず(爆!)なんて心当たり有り過ぎ!これは一度車停めて掛け直すしかない、ってことで掛けてみたら・・・・

「管理されている民泊で何か問題ありませんか?」という内容。

実は当社は「住宅宿泊管理業」という国交省系の登録業者になっていたんです。経緯は知り合いが民泊関連事業をやるってことで当社が委託先管理業者として登録して欲しいと依頼を受けたからでした。住宅宿泊管理業は大体、宅建業者か住宅サービス関連業者が多く登録しており、当社も流れとしては受託可能なので引き受けた次第、ところがこの知り合いが結局頓挫し、当社は登録受けただけで梯子外された状態になったのです。だから登録業者ではあるけど実質休眠状態なのですが警察は全業者にチェックを入れているということなんでしょう。まあ、こちらは善良な市民ですから何もやましいことはない、って言いながらさっきの狼狽はなんだったのか・・・・

まあ何事でもなく、ほっとした次第です。

 

ほっとしたところで「腹減った」と半開きの口の井之頭五郎さんをカメラが三段階で引いていく・・・・わかる人はわかる、そう「孤独のグルメ」のお約束シーンです。原作の久住氏の存在を知ったのは80年代、漫画雑誌ガロでした。あのときは作画者と合同の泉昌之の名義でいくつかの作品を発表していました。一見ハードボイルドなんですが、実は他愛もない心理描写をシュールに描くという、この振り幅が特徴。大体食べ物を中心にした話が多く、それが孤独のグルメに繋がったのでしょう。中でも一番覚えているのが単行本巻頭の「夜行」という作品。夜行列車を舞台にした一見ハードボイルド。訳ありな一人の男が夜行列車で旅をしている。さてどんな展開になるのかと読み進めると・・・実は買った駅弁をどのように食すかという、ただそれだけの内容。ご飯とおかずをいかにバランスよく食べ進めるかとか、その間の心理描写、葛藤などある意味どうでも良いことで一話を構成してしまう。このシュールさがはまる人にははまる。同じ巻のスキヤキをテーマにした一話も覚えています。鍋を囲む人間模様、主人公の心理描写が秀逸です。

時を経て90年代に扶桑社の雑誌で作画者を変えて「孤独のグルメ」が登場した次第。画風は違えど、どこかで読んだテイストだな、と思ってたら原作が同じ久住氏だったわけです

それが更に時を経て2012年に実写化されたのが皆さんご存知テレビ東京「孤独のグルメ」です。制作は共同テレビで当初フジテレビに企画が持ち込まれたそうですが幹部が一蹴、それをテレ東が拾った経緯があります。また主役も松重氏ではない人が候補だったようですが久住氏が難色、久住氏の指名で松重氏になったようです。松重氏曰く「こんなの誰が見るんだ」が、その後シーズン10まで制作されるというテレ東を代表するコンテンツになりました。リアルタイムではシーズン10以降制作されてませんが、現在夕方の時間に全作再放送されています。しかもシーズン10まで放送されるとそれでおしまいではなく、また初期の作品から再放送される、言わばエンドレス状態になってます。実際、同じ回を何回も見ることになるのですが、結局面白い番組は何回見ても面白い。冒頭で、その後の展開や料理がわかっていても見入ってしまう。テレ東さん、今後も永久にエンドレスでやってください。それにしても低予算で滅茶苦茶資本効率の良い資産(コンテンツ)を得ましたね、テレ東さん。