仕事仲間でH田さんという方がいらっしゃいます。一回り上の大先輩です。

知り合ったのは5年前 私がほんの気まぐれで半年ほど合羽橋でリサイクル屋をやった時に知人のSさんの紹介で店を訪ねてくれたのが最初の出会いです。その後、Sさんを介してSさんが経営している店で会ったりすることはありましたが、Sさんの店が廃業し、Sさんとも会う機会が減り、同時にH田さんとも疎遠になっていました

ところが3年前、懇意にしている浅草橋のB不動産の事務所で偶然再会。H田さん、元々ご自身で内装工事の仕事をしていたんですが、この時はB不動産の名刺を持っており、B不動産の工務部的な位置づけで仕事をしているようでした。これを機に当社も原状回復の外注をしたり、エアコン等設備の撤去を依頼したり、時には当社の仕事自体を手伝ってもらったりしていました。

しかし加齢とともに認知症も発症。想像を超える速さで進行してしまい、もう一緒に仕事することは出来なくなりました。

振り返ると、仕事はそんなにできる人ではなかったけど、良い相棒だったんです。だから、ある種の喪失感はあります。

B不動産のH社長もそうでしょう。私なんかが足元に及ばないほどH田さんの面倒を見た人でした。はっきり言って仕事できないどころか迷惑の掛けっぱなし、たぶん金も相当貸し込んでいて焦げ付いている。それなのに未だに相当気にかけている

H田さん、典型的なダメ人間なんだけど、一方でみんなが面倒見ちゃう愛されキャラなんですね。

感傷にひたってはいられません。H田さんに代わる人を見つけないと。

(不思議なもので仕事はできないけど、代わりができる人間も意外といない、そんな存在でした)