友人が面白い経験談をしていました。通常飲食店に入ると、席を案内され、着席後に水が運ばれ、それから注文を取られるという流れになります。その友人はせっかちなので、席に座る前にいきなり注文を言うそうです。そうすると、何割かの店員は水を忘れるのだそうです。つまり人間は身体が覚えているパターンがあり、普段も無意識にそのパターンに従って行動しているようです。それが何らかのイレギュラーな形で、いつものパターンが崩されると、一種のパニックが起きるということです。よくファストフード店で一人のお客が十人分注文したとき「こちらでお召し上がりですか」なんて聞いた店員の事例が取り上げられますが、これって決して笑い話ではありません。誰にでも起こりうることだと思います。だから「気が利かない」とか「マニュアルべったりで杓子定規だ」と批判するのも、ごもっともですが、人間の心理の構造上仕方ないのかな、とも思います。