いい年して、現実離れした夢見てる社長いますね。それ自体、なんら否定するものでもありません。あらゆる可能性があるんですから。でも、それで会社潰しちゃったら元も子もありませんね。ほんと素晴らしい夢を語るんですが、語ってる本人の現在置かれてる現実とのギャップが違和感を覚えるわけです。なんとか現状を打破したいという気持ちは強いのですが、自分の力ではどうにもならない。ここで、白馬の騎士なんてのを期待しちゃう訳です。いわゆる救世主です。でも、実際に現れるのはほとんど詐欺師です。前回まで連載したNM氏の事例でいえばAがそれに相当するでしょう。オーソドックスなものでは、出資話でしょう。本当は倒産社長シリーズ第3弾の候補だったF氏なんかはまさに出資話に踊らされた典型でした。言い方は悪いけど、うだつの上がらないおっさんなんです。ところが、付き合ってる人の話とか、その人たちの持ってくる話を自慢するのが好きな人でした。常に名刺帳を持ち歩き、過去に交換した「大物」の名刺をよく見せられたものです。「・・・・協会理事」なんて名刺が多かったですね。でも事務所の電話番号見ると携帯番号だったり、いろいろ面白かったです。別のときは城山ヒルズにある財団の副理事長の名刺を見せながら「先日、この人と会ってきた」とか言うので「へえー、ヒルズの事務所に行ったんですか」って聞いたら「いや、事務所が取り込んでるらしいってことで、近所のドトール(コーヒー)で会った」なんて話が多い人でした。「今度、誰々から何億出してもらえる」なんて話をしょっちゅうしてましたが「今度とお化けは・・・」って言葉はまさにこの人のためにあるようなものでした。今、F氏は深夜の配達の仕事をしています。
冒頭でも申しましたが、夢見るのは良いことだと思います。でも片足は夢という船に乗せてても、もう片方はちゃんと地面につけておかなきゃ、ってことですね。先の社長たちを見てると、大半をその「詐欺師」に依存しちゃってるんです。沈むんだって、その船は。
編集後記
今日は節分で恵方巻ってことで、南南東を向いて食べましたよ。でも、最後まで無言で食べきるってのは無理ですね。でか過ぎです。最初は縁起担ぎに加担していながら、途中から「所詮、関西の海苔屋が始めた行事やないかい!(なぜか関西弁)最後まで無言なんて根拠あるかい!」なんて開き直っている私でした。