Aと組んだNM氏。Aの設立した会社の社員と言う形で再スタート切りました。コンビニ店も改装し、持ち帰り弁当店になりました。実質店長として、朝から晩まで働きます。結局、コンビニ時代とその辺は全く変わりません。Aは元々オーナーとして君臨したいだけで、自ら現場で仕切るとか、積極的に経営に関わるとかのつもりはさほど無く、要するに金だけ欲しい、という手合いでした。ただAの誤算は、この弁当屋が全然玉子を産まない鶏だったと言うことでしょう。NM氏は勿論、弁当屋に関しては素人でしたが、話を持ち込んだA自身も素人だったということです。前回で記述しましたが、Aが金も無いのに、業態転換のような投資を決意したのは、この弁当屋で資金が回せるという目論見があったからなのですが、素人の悲しさ、見事あてが外れました。実際、開店してから私も何回か見に行ってます。確かに店はきれいになりましたが、何か違和感があったのです。一つはコンビニの業態を残していたこと。コンビニ時代の在庫が残っていたという側面もあるのですが、弁当や惣菜が並ぶその奥で、雑貨や化粧品が並んでるという妙な光景。また持ち帰り弁当の肝は、作り立てを提供することですが、夕方以降になると、パートさんをほとんど帰してしまうので、作り置きだけになっていました。業態としてはオリ×ン弁当あたりをモデルにしている節はありますが、似て非なるものであることは明らかです。開店当初こそお客様がありましたが、だんだん客離れが起きました。Aは、この店がもう金を産まないと見ると、如何に逃げるか、考えるようになります。元々、何も知らない友人のBを社長に仕立ててあるのですが、Bもさすがに黙ってはいません。というより、AもBに対しては後ろめたさがあったのでしょう、ABがタッグを組み、今度はNM氏に「店が上手く行かないのはすべてお前のせいだから、責任取れ」的に迫ります。もっとも、この時点ではNM氏は店長ではあるが一従業員、別に経営不振の責任を取る立場にはありません。それこそ、店舗の運営能力が無いのなら、解雇すりゃいいだけの話。それを使い続けたのは他ならぬAなんですが。

一方で、改装工事を請け負った内装屋、什器備品を納めた業者等から支払いの催促が始まりました。     続く