老舗の和菓子屋さんのお話。老舗とはいえ、大店ではありません。個人商店です。若い息子がいるのですが、元々家業を継ぐ気などさらさら無く、和菓子とは関係の無い専門学校へ進み、親父さんもそれをみて息子に期待しなくなったため、後継者とか店の将来を考えることなく、取り合えず自分が続けられるだけ続けよう的に今日まで経営してきました。ところが、このご時世でもあり、息子が就職できない。家業でも手伝うか、という気になったのですが、ここで一つの現実が立ち塞がりました。店は古くからの番頭さん、ベテランパートさんと共に回しています。小さい店でこの状態ってことは、息子が入る余地が無いってことです。つまり、一人分の給料を新たに捻出する余力は無い。これって、小さな個人事業では起こりがちな話で、親父さんが現役のうちに息子が入ろうとしても、入る余地がない。結局、息子は他に就職するしかなく、後継者がいなくなる、というパターンです。昔だったら、親父さんが力のある同業者仲間に声を掛け、丁稚奉公として息子を預かってもらう、という道もありましたが、今はあまり聞きません。いわゆる「預かり」というのを復活させたら良いと思います。これ結構メリットが多いと思いますよ。弊社の人材紹介でも「預かり」ってジャンルでも作るかな。
編集後記
ちょっと前に携帯電話会社Sバンクが「コンビニでプリペイド携帯が買える」的なコマーシャルを大々的に流したことがあります。あれを見て唖然としました。プリペイド携帯は以前から一部の利用者層に問題が多く、加入受付も厳しくなってきています。まず、受付の時点で充分な与信管理等が必要だと思います。だから、本来コンビニの店頭などで売る商品ではないのです。実際、コンビニ店舗側もプリペイド携帯にアレルギーを持っているオーナーも多く、取り扱いのない店も多いです。それをあんなコマーシャルをされてしまうと、消費者は「コンビ二に当然あるものだ」と思い込みますし、それで置かざるを得なくなった店もあるようです。トラブル増えるな、これは。と思った次第です。
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