荒坂津は、皇軍が最後に上陸した地点になります。その後は陸行して大和へ至るからです。
この場所については諸説ありますが、次の二つの説が有力視されています。
①二木島・楯ケ崎(三重県熊野市二木島)
②錦浦(三重県度会郡大紀町錦)
前者については国道311号沿いには「神武天皇最終御上陸地碑」が建立されています。
後者についても錦港近くの高台には神武台公園があり、神武天皇が休まれたという御座石が残されています。
なお、本居宣長は「古事記伝」において大紀町の錦浦説を唱えているそうです。
もっとも、紀元2600年奉祝事業では「熊野荒坂津」の場所を特定できずに、正式な
聖蹟顕彰碑は建てられませんでした。