ドイツ
ヨーロッパ最大の経済大国、ドイツのショルツ政権は30日、経済対策として今後数年間で、日本円にしておよそ5兆円規模の減税を行うことを決めました。ドイツでは経済の先行きへの懸念も強まるなか、景気の浮揚につなげたい考えです。
ドイツはロシアのウクライナ侵攻の影響によるエネルギー価格の高騰などで消費が落ち込むなどして、景気が低迷していて政府に対策を求める声が高まっています。
こうした中ドイツのショルツ政権は30日、東部ブランデンブルク州で閣議を開き、企業による投資の促進などを目的とした経済対策を行うことで合意しました。
対策の柱は中小企業を対象とした年70億ユーロ、日本円にして1兆1千億円余りの減税で、その規模は、今後数年間で320億ユーロおよそ5兆円に上るとしています。
閣議のあと記者会見したショルツ首相は「力強い成長と企業による投資を促すため、この措置を役立てたい」と述べ、効果に期待を示しました。
ドイツの経済を巡ってはIMF=国際通貨基金が2023年、主要国のなかで唯一マイナス成長に転じるという予測も発表し、先行きへの懸念も強まっていて、ショルツ政権としては大型の減税策を打ち出すことで景気の浮揚につなげたい考えです。