アフリカを歴訪中の岸田総理大臣は、2番目の訪問先、ガーナに到着しました。
アクフォアド大統領との首脳会談では、ともに国連安保理の非常任理事国を務めていることから、国連機能の強化や安保理改革などをめぐって意見が交わされる見通しです。

岸田総理大臣は、日本時間の5月1日午後9時半ごろ、ガーナの首都アクラに到着しました。

2日未明には、アクフォアド大統領との首脳会談に臨むことにしています。

日本の総理大臣がガーナを訪れるのは、平成18年の当時の小泉総理大臣以来17年ぶりとなります。

会談で、岸田総理大臣は、ガーナは安定した民主主義国家として、基本的価値を共有しているとしてウクライナ情勢にも触れ、法の支配に基づく国際秩序の維持や強化を重視する日本の立場を伝えるものとみられます。

また、ことしはガーナが日本とともに国連安全保障理事会の非常任理事国を務めていることから、国連機能の強化や安保理改革をめぐって意見を交わすことにしています。

さらに、長年積み重ねてきた保健分野における協力の推進についても確認したい考えです。

岸田首相「野口記念医学研究所」を視察

西アフリカのガーナを訪れている岸田総理大臣は、日本の支援で設立され、この地域のトップレベルの医学研究所として国際的に評価されている「野口記念医学研究所」を視察しました。

ガーナの首都アクラにある「野口記念医学研究所」は、黄熱病の研究で今のガーナを訪れ、1928年に亡くなった野口英世の功績を記念し、1979年に日本の支援で設立されました。

日本時間の5月2日未明、岸田総理大臣は、研究所を訪れ、現在も行われているさまざまな感染症研究などを視察しました。

研究所は、新型コロナウイルスが発生した初期に、西アフリカでのウイルス検査の大半を担い、感染症対策の重要な拠点としての役割を果たすなど、西アフリカ地域のトップレベルの医学研究所として国際的に評価されているということです。

岸田総理大臣は出迎えた研究員に、「新型コロナ対応では、ガーナのみならず西アフリカ全体の多くの人たちの命を救うなどした努力に心から敬意を表する。すべての人が適切な保健医療を必要な時に受けられるようにしていくため、日本は皆さんと連携をしながら地域に貢献していきたい」と呼びかけました。