自衛隊

アフリカ スーダンの治安情勢の悪化を受けて、政府は在留邦人の国外退避に向けて自衛隊機を派遣する準備を進めています。政府内では、直ちに現地入りするのは困難な情勢だとして、まずは、自衛隊の拠点がある周辺国ジブチに派遣する案を軸に調整を急いでいます。

スーダンでは、おととしのクーデターで実権を握った軍が、民政移管に向けて軍の再編などの協議を進めてきましたが、軍の傘下にある準軍事組織が反発し激しく衝突しています。

これを受けて、松野官房長官は19日午後、臨時の記者会見を行い、スーダン国内には大使館やNGOなどの関係者、およそ60人の在留邦人がいて、国外退避に向けて自衛隊機を派遣する準備を始めたことを明らかにしました。

これまでのところ全員と連絡が取れていて、被害情報もないということですが、政府関係者は「現地はかなり緊迫していて、一刻も早い対応が必要だ」としています。

ただ、スーダン国内は、国際空港がある首都ハルツームでも戦闘が続いていることから、政府内では直ちに現地入りするのは困難だという見方が出ています。

このため、まずは自衛隊の拠点があるアフリカ東部のジブチに自衛隊機を派遣し、現地の情勢を見極めたうえで、移動手段やルートを判断する案を軸に具体的な調整を急いでいます。