東京 渋谷で半世紀余りにわたって営業を続けてきたデパート、東急百貨店本店が街の再開発事業に伴い、きょう31日閉店します。
店には、大勢の買い物客が訪れました。
東急百貨店本店は、昭和42年（1967年）に開業し、その後、平成元年に隣にオープンした複合文化施設の「Bunkamura」と共に、最先端の文化や流行を発信する渋谷の街のシンボルとして営業を続けてきました。
しかし、建物の老朽化が進む中、渋谷の再開発の一環として、31日で閉店することになりました。
最後の営業日となった31日は閉店セールが行われる中、大勢の買い物客が訪れていました。
5階の靴売り場を訪れた60代の女性は、「学生のころからよく友だちと一緒に買い物に来ていました。閉店と聞き、きょう久しぶりに店を訪れました。さみしいです。『今までありがとう』とお店に伝えたいです」と話していました。
店は、このあと午後7時で営業を終了し、55年余りの歴史に幕を閉じることになります。
跡地には、2027年度の完成予定で商業施設や高級ホテルなどが入る地上36階建ての複合施設が建設される計画で、渋谷の街の姿がまた一つ変わることになります。
東急百貨店本店の稲葉満宏店長は、「きょうは開店前から、見たことがないほど多くの方が訪れ、改めてお客様に支えられてきたのだと実感しました。長い間、支えてくれたお客様に感謝したいです」と話していました。