台風14号 九州ほぼ全域 中国地方 四国を暴風域に巻き込み北上 | 親父と息子の口喧嘩

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こんなことを考えている親子もいるのかと、ぜひぜひ少し覗いてくださいな。

台風14号 九州ほぼ全域 中国地方 四国を暴風域に巻き込み北上 

大型で強い台風14号は、九州のほぼ全域と中国地方や四国の一部を暴風域に巻き込みながら北上していています。

大雨の特別警報が発表されている宮崎県では降り始めからの雨量が1000ミリ近い記録的な大雨となり、中国地方や四国でも雨や風が強まっていて暴風や土砂災害、川の氾濫の危険性が非常に高くなっています。

台風の速度が比較的遅く、19日は西日本の広い範囲で暴風域がかかり続ける見込みで、大雨や暴風、高波、高潮に厳重な警戒が必要です。

引き続き頑丈な建物の高い階など安全な場所で過ごしてください。

気象庁によりますと、大型で強い台風14号は、18日夜、鹿児島市付近に上陸したあと有明海へ進み、福岡県柳川市付近に再び上陸しました。

台風は午前7時には福岡県飯塚市付近を1時間に15キロの速さで北へ進んでいるとみられます。

中心の気圧は970ヘクトパスカル、最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで中心の北東側260キロ以内と南西側185キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

九州のほぼ全域と四国、中国地方の一部が暴風域に入っていて、西日本の全域と、東日本の一部が風速15メートル以上の強風域に入っています。

台風や大雨の特別警報 命が助かる行動を

気象庁は数十年に一度しかないような大規模な災害の発生の可能性があるとして、宮崎県に大雨の特別警報を、鹿児島県に暴風と波浪の特別警報を発表しています。

気象庁は外に出るのがすでに危険な場合は建物の2階以上で崖や斜面と反対側の部屋に移動するなど、少しでも命が助かる可能性が高い行動を取るよう呼びかけています。

九州中心に大雨に

九州のほか台風が近づいている中国地方や四国では発達した雨雲がかかり、
午前6時までの1時間には
▽山口県岩国市で37ミリ
▽広島県大竹市で34ミリ
▽高知県いの町本川で32ミリの激しい雨を観測しました。

各地で記録的な大雨となっていて、
宮崎県では今月15日の降り始めから午前6時までの雨量が
▽美郷町南郷で984ミリ
▽都城市でも671ミリなどと平年9月1か月分の2倍前後に達したほか、
▽愛媛県久万高原町では午前2時すぎまでの24時間の雨量が297ミリ
▽大分県中津市耶馬溪では午前5時までの24時間の雨量が331.5ミリといずれも統計を取り始めてから最も多くなっています。

また、台風の中心から離れた近畿や東海、関東などでも雨雲が発達しています。

これまでの雨で鹿児島県と宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、愛媛県、徳島県、それに広島県、島根県、山口県で土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されています。

宮崎県と大分県、熊本県、それに山口県では、多くの川で氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えていて「氾濫危険情報」が発表されている川があります。

九州や四国を中心に風が非常に強まり、
▽愛媛県伊方町で午前3時半ごろに40.3メートル
午前5時半ごろには
▽山口県防府市で32.5メートル
▽長崎県平戸市で31.8メートルの最大瞬間風速を観測しました。

台風20日にかけ本州付近へ

今後の見通しです。

台風は19日、九州を北上したあと進路を東よりに変え、20日の火曜日にかけて本州付近を北東に進むと予想され、西日本から北日本の広い範囲で台風の影響を受けるおそれがあります。

台風周辺や本体の発達した雨雲がかかり、19日は西日本や東日本の太平洋側を中心に猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる見込みです。

特に
▽九州北部と中国地方、四国では19日日中にかけて
▽近畿では20日午前にかけて
▽東海では19日夜から20日午前にかけて
発達した雨雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生し、大雨の危険度が急激に高まる可能性があります。

20日朝までの24時間に降る雨の量は、
いずれも多いところで
▽四国と東海で400ミリ
▽近畿と関東甲信で300ミリ
▽中国地方で250ミリ
▽九州北部で200ミリ
▽北陸で150ミリ
▽北海道で120ミリ
▽九州南部で100ミリと予想されています。

その後、21日朝までの24時間には
いずれも多いところで
▽北陸と東北、北海道で100ミリから150ミリ
▽東海と関東甲信で50ミリから100ミリの雨が降る見込みです。

気象庁は九州北部でも大雨の特別警報を発表する可能性があるとしていて、すでに記録的な大雨となっている九州南部では土砂災害に最大級の警戒を続けるとともに低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。

九州などで猛烈な風海上は猛烈なしけ 高潮も

19日は西日本の広い範囲で、暴風となる見込みです。

台風は「大型」のため、中心から離れた場所でも風が強まるおそれがあります。

19日に予想される最大風速は
▽九州北部と中国地方で35メートル
▽四国と近畿で30メートル
▽九州南部で28メートル
▽北陸と東海で25メートルとなっています。

最大瞬間風速は
▽九州北部と中国地方で50メートル
▽四国と近畿で45メートル
▽九州南部で40メートル
▽北陸と東海で35メートルと予想されています。

20日も広い範囲で暴風が続き、
最大風速は
▽中国地方と近畿、北陸で30メートル
▽四国と東海、東北で25メートルと予想され、
最大瞬間風速は
▽中国地方と近畿、北陸で45メートル
▽四国と東海、東北で35メートルと予想されています。

海上はうねりを伴って波が高く、
19日は
▽九州南部と四国で11メートル
▽九州北部と近畿で10メートルの猛烈なしけとなり、中国地方や東日本などでも大しけとなる見込みです。

西日本と東日本では20日にかけて潮位が高くなる見込みで、高潮と高波が重なり合って浸水するおそれもあります。

特に海岸や河口付近の低地では厳重な警戒が必要です。

急激な状況悪化に警戒を

台風の接近に伴い、広い範囲で大気の状態が不安定になっているため、急な激しい雨のほか、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要です。

台風の速度が比較的遅いため、19日は西日本の広い範囲で暴風域にかかり続ける見込みで、広い範囲で大規模な災害が発生する危険性が高まるおそれがあります。

暴風のなか外に出て転倒したり、飛んできたものに当たりけがをする人が相次いでいます。

台風が接近している地域では19日は不要不急の外出を控え、海や増水した川や山の斜面など危険な場所には近づかないようにしてください。

上陸時の中心気圧の低さ 4番目に並ぶ記録

台風14号は中心気圧が935ヘクトパスカルで鹿児島県に上陸しました。

上陸時の中心気圧の低さとしては1951年の統計開始以来、4番目に並ぶ記録となっています。

気象庁によりますと、過去の台風で、
▽最も中心気圧が低かったのは1961年(昭和36年)9月に高知県に上陸した台風18号、「第2室戸台風」で925ヘクトパスカル、
▽2番目が1959年(昭和34年)9月に和歌山県に上陸した台風15号、「伊勢湾台風」で929ヘクトパスカル、
▽3番目が1993年(平成5年)9月に鹿児島県に上陸した台風13号で930ヘクトパスカルで、いずれも甚大な被害が出ました。

今回の台風14号の上陸時の中心気圧はこれらに次いで1951年の統計開始以来4番目に並ぶ記録となっていて、2000年以降では最も低い気圧となっています。

「第2室戸台風」「伊勢湾台風」並か

台風14号は大型で非常に強い勢力を維持したまま19日にかけて九州に接近し上陸するおそれがあります。

中心の気圧は18日午後1時の推定で930ヘクトパスカルとなっています。

過去の台風を見てみると、最も中心気圧が低かった台風は1961年の(昭和36年)9月の台風18号「第2室戸台風」で925ヘクトパスカルでした。

このとき高知県の室戸岬では最大瞬間風速84.5メートル以上を観測したほか、大阪市で50.6メートルの最大瞬間風速を観測するなどして死者・行方不明者はおよそ200人に上りました。

2番目は1959年(昭和34年)9月の台風15号「伊勢湾台風」で929ヘクトパスカルです。

この台風では大規模な高潮が発生するなどして伊勢湾を中心に死者・行方不明者は5000人を超え、台風による被害としては最悪となっています。

なお統計開始前の参考記録ですが、1934年9月の「室戸台風」が室戸岬で911ヘクトパスカルを、1945年(昭和20年)9月の「枕崎台風」が鹿児島県の枕崎市で916ヘクトパスカルを観測しています。

「台風の特別警報」 沖縄以外では初めて

「台風の特別警報」は数十年に1度しかないような勢力で日本に接近すると予想される際に発表されます。

沖縄県以外に発表されたのは平成25年に運用が始まってから初めてです。

発表の基準は中心の気圧が930ヘクトパスカル以下、または、最大風速が50メートル以上に達する台風の接近が予想される場合で、暴風、高潮、波浪を対象に発表されます。

台風が来る頻度が高い沖縄地方、奄美地方、小笠原諸島は、中心の気圧が910ヘクトパスカル以下、または最大風速が60メートル以上となっています。

特別警報待たず早めの避難を

台風の特別警報が発表される場合は対象となる県や地域にすでに出されている暴風、波浪、高潮の警報が、特別警報となります。

例えば、暴風や波浪の特別警報が発表されたあとから高潮の特別警報が発表される可能性もあります。

これとは別に記録的な大雨が降った場合は、大雨の特別警報が発表される場合もあります。

ただし暴風雨の中で移動することは困難です。

雨や風が強くなる前に危険な場所から離れ、避難してください。

特別警報が発表されていない地域でも、特別警報を待たず、海岸や川の近く、周囲より低い土地、それに崖の近くに住む人は早めの避難を心がけてください。

気象庁「直ちに安全確保を」

宮崎県に大雨の特別警報を発表したことをうけて、気象庁と国土交通省は合同で記者会見を開きました。

この中で気象庁予報課気象監視・警報センターの加藤廣所長は「特別警報を発表した地域ではこれまでに経験したことのないような大雨となっている。特に土砂災害が想定されている地域では、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高く、警戒レベル5に相当する。直ちに身の安全を確保しなければならない状況だ」と述べました。

そのうえで、「ふだん災害が起きないと思われているような場所でも最大級の警戒が必要だ。宮崎県は暴風域に入っており非常に危険な状況で、屋外に出ての避難がかえって危険な場合には、少しでも崖から離れた建物に移動するなど身の安全を確保する必要がある。今後、ほかの市町村にも大雨特別警報を発表する可能性があり、発表されてから避難するのは手遅れとなる。自分の命、大切な人の命を守るため、特別警報の発表を待たず自治体の避難の情報に直ちにしたがって身の安全を確保してほしい」と呼びかけました。