駿河湾特産のサクラエビの春の漁が始まり、31日朝、静岡市の由比漁港で行われた初競りでは、15キロ当たり平均8万円余りと、去年と比べて2割以上の高値で取り引きされました。

春と秋に漁が行われる駿河湾特産のサクラエビは、記録的な不漁が続いていますが、漁業組合は、漁場の制限などの自主規制をして資源を守りながら春の漁を実施するとしていて、31日朝、静岡市清水区の由比漁港で水揚げされたサクラエビの初競りが行われました。

初日の水揚げ量は去年とほぼ同じ2.2トン余りで、エビの色や鮮度を確かめた仲買人たちが次々に競り落としていきました。

組合によりますと、31日朝の初競りでは、1ケース15キロ当たり平均8万4041円と、去年と比べて2割以上の高値で取り引きされました。

仲買人の1人は「外食産業は厳しい状況ですが、ことしはモノがいいこともあって、相場が高くなったのだと思います」と話していました。

由比港漁業協同組合の宮原淳一 組合長は「新型コロナウイルスの影響が心配されましたが、高値となって安心しました。ことしの漁獲量は去年の産卵期や秋の漁の状況をみると、少し改善することが期待できそうです」と話していました。

春の漁は6月4日までで、漁獲量などの状況によっては前倒しで終了するということです。