香港 立法会議員選挙 民主派立候補に向けた動きも懸念高まる

 

 

 香港で、ことし9月に行われる議会にあたる立法会の議員選挙に向けて、民主活動家らが相次いで立候補する考えを表明し、選挙に向けた動きが本格化しています。

ただ、中国による香港での「国家安全法制」の導入で、多くの民主派候補の立候補が認められないのではないかという懸念が高まっています。

香港では、ことし9月に行われる立法会議員選挙に向けて、立候補の受け付けが来月18日から始まることになっています。

これを前に、民主派は来月11日と12日に候補者を決めるための予備選を行うことにしていて、19日は民主活動家の黄之鋒氏や羅冠聡氏のほか民主派の議員らが相次いで、予備選に参加する考えを表明し、選挙に向けた動きが本格化しました。

ただ予備選の結果、立候補が決まった場合でも、選挙管理当局が、中国で審議が行われている香港での反政府的な動きを取り締まる「国家安全法制」に反対する候補の立候補を、認めないのではないかとの懸念が高まっています。

また黄氏は19日の会見で、「国家安全法制」がこれまでアメリカなどに対し、中国に圧力をかけるよう求めてきたみずからの団体を標的にしたものだという認識を示しました。

そのうえで、「今は確かに希望がない状況だが、引き続き闘っていきたい。予備選で支持を得られれば、中国政府に対して、私たちへの制裁を思いとどまらせる圧力になる」と述べました。