北朝鮮 “南北間の連絡ルート9日正午以降遮断”

 北朝鮮は、韓国の脱北者が先月、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長を批判するビラを北朝鮮に向けて飛ばしたことに反発し、9日正午以降、南北間のすべての連絡ルートを遮断することを明らかにしました。韓国政府に対する揺さぶりを強めています。

北朝鮮は、韓国の脱北者が先月31日にキム・ジョンウン委員長を批判するビラを北朝鮮に向けて飛ばしたことに強く反発しています。

9日付けの朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、韓国政府について「重大な責任を避け、われわれに対する敵対行為を黙認した。これ以上、向き合って話し合うことはないという結論に至った」と伝えました。

そのうえで、9日正午以降、南北接触の窓口となっている共同連絡事務所や南北の軍、朝鮮労働党と韓国大統領府など、南北間のすべての通信と連絡ルートを遮断することを明らかにしました。

さらに、8日行われた韓国を担当する部署の会議でキム委員長の妹のヨジョン氏らが、韓国に対する政策を、徹底して敵に対する政策に転換すべきだと指示したということです。

北朝鮮は、こうした措置は最初の段階の行動だとしていて、融和政策をとる韓国政府に対して揺さぶりを強めています。