新型コロナウイルスの影響でアメリカで大量の失業者が出ていることについて、アメリカ議会の予算局は、先月記録した第2次世界大戦以降、最悪となる14%台の失業率がこの夏にかけてさらに悪化するという予測を公表しました。
それによりますとアメリカの失業率は4月から6月の平均が15.1%となったあと、7月から9月では15.8%と、さらに悪化すると予測しています。
その理由として国の中小企業への支援策が、今後、数か月で一巡し、再び解雇の動きが強まることや税収が落ち込んだ州や市などでも解雇が増えると見られることを挙げています。
また、大統領選挙の時期にあたる10月から12月でも失業率の平均は11.5%と、高止まりが続くと予測していて雇用情勢の回復には時間がかかるという見方を示しています。
アメリカ議会では野党・民主党が失業保険の給付期間の延長など追加の経済対策を求め与野党の攻防が続いていますが、予算局は、失業保険の拡充で積極的に仕事を探さない人が増えることも失業率の上昇につながると指摘しています。