NY株式市場 値下がり 当面の利益確保で売り注文先行

 週明けのニューヨーク株式市場は今週から始まる企業の決算発表を前に、当面の利益を確保しておこうと売り注文が先行し、ダウ平均株価は値下がりしました。

先週金曜日の取り引きがなかったため、4日ぶりとなった週明け13日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、先週末に比べて328ドル60セント安い、2万3390ドル77セントでした。

今週から企業の決算発表が始まりますが、市場では新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて業績の大幅な悪化や悪化予想が相次ぐとして、当面の利益を確保しておこうと売り注文が先行しました。

またサウジアラビアやロシアなどの産油国が協調して原油生産量を日量で970万バレル減らすことで合意しましたが、新型コロナウイルスによる需要の減少はこれを上回るという見方から、株価の上昇にはつながりませんでした。

ニューヨーク原油市場でも、大規模な減産決定にもかかわらず原油の先物価格は小幅な値動きにとどまり、今後原油価格が値上がりするかは不透明な情勢です。

市場関係者は「投資家の多くは、新型コロナウイルスの感染拡大はピークを迎えつつあるが、経済活動の再開がいつになるかなど、依然、先行きは不透明だと見ている」と話しています。