シンガポール政府は、中国の湖北省武漢から帰国を希望した人とその家族合わせて174人を乗せたチャーター機の第2便が9日朝、シンガポールの空港に到着したと発表しました。

シンガポール政府によりますと、帰国した人のうち空港内の検査で発熱やせきなどの症状が確認された人は病院に移され、詳しい検査や治療を受けるということです。

発熱やせきなどの症状がない人については9日から2週間、隔離された環境を確保できる自宅か、政府が用意する専用の施設での経過観察が義務づけられています。

シンガポールのバラクリシュナン外相は「今回の運航に携わってくれた関係者に心より感謝します。シンガポール人が団結してこのウイルスに立ち向かいましょう」とコメントしています。

フィリピンへもチャーター機で帰国

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、フィリピン政府は、中国の湖北省武漢で暮らすフィリピン人を政府が準備したチャーター機で帰国させることになり、9日、30人がフィリピンに到着しました。

今のところ発熱やせきなどの症状を訴える人はいませんが、帰国した人たちは、去年フィリピンで行われたスポーツ大会の選手村の施設に14日間隔離されるということです。

フィリピン外務省によりますと、湖北省にはおよそ300人のフィリピン人がいて、このうち武漢にはおよそ150人が暮らしているということで、今後も帰国を希望する人について対応を検討するということです。