「大饗の儀」行われる 「大嘗宮の儀」参列者招く饗宴 | 親父と息子の口喧嘩

親父と息子の口喧嘩

ある親父とある息子が、社会の色々な事柄について論じます。
こんなことを考えている親子もいるのかと、ぜひぜひ少し覗いてくださいな。

「大饗の儀」行われる 「大嘗宮の儀」参列者招く饗宴

天皇陛下が「大嘗祭(だいじょうさい)」の中心的な儀式「大嘗宮の儀(だいじょうきゅうのぎ)」に参列した人たちを招いて催す饗宴「大饗の儀(だいきょうのぎ)」が皇居・宮殿で行われ、天皇陛下は「国民の幸せと国の一層の発展を祈ります」とおことばを述べられました。

「大饗の儀」は、「大嘗祭」の中心的な儀式の1つで、宮殿の「豊明殿(ほうめいでん)」で、2回に分けて行われます。

1回目の16日は、三権の長や閣僚のほか、栃木県と京都府の「斎田(さいでん)」を耕作した「大田主(おおたぬし)」と呼ばれる男性2人など、300人近くが出席しました。

天皇陛下は、正午すぎに「豊明殿」に入ると、皇后さまとともに縁起物の松などが描かれた「錦軟障(にしきのぜじょう)」と呼ばれる大きな絹の飾り幕の前に立たれました。

そして、天皇陛下が、「大嘗宮の儀を終え、皆さんをお招きし、大饗を催すことを誠にうれしく思います。この機会に、国民の幸せと国の一層の発展を祈ります」とおことばを述べられたあと、参列者を代表して安倍総理大臣があいさつしました。

続いて、天皇皇后両陛下は、参列した人たちとともに、「斎田」で収穫された米でつくられた「白酒(しろき)」と「黒酒(くろき)」と呼ばれるにごり酒を口にされました。

このあと、栃木県と京都府の特産品が披露され、収穫された米やお祝いの料理に箸がつけられたということです。

また、舞台では、宮内庁の楽部によって古式ゆかしい舞楽や、栃木県と京都府にちなんで新たにつくられた「風俗舞(ふぞくまい)」が披露されました。

「大饗の儀」の2回目は18日に行われます。

献立には伝統的な宮中料理も

「大饗の儀」の献立も、平成2年の前回を踏襲したものとなり、天皇皇后両陛下のものと参列者のものの2種類が用意されました。

両陛下の献立は、「御台盤(おだいばん)」と呼ばれる朱塗りの木製の机の上に、飾りの意味合いの強い伝統的な宮中料理と、ふだんから祝宴で出される料理が並べて出されました。

中央には、「悠紀(ゆき)」地方の「斎田」の米が銀の器に高く盛りつけられ、周りを取り囲むようにきじの肉や蒸したあわびなどが盛りつけられています。

このほか、縁起物のたいの塩焼きや刺身なども出されました。

一方、参列者にも、両陛下の献立を踏まえた料理が用意されました。

このうち、伝統的な宮中料理は品数が両陛下の半分ほどで、持ち帰りやすいように紙の箱に入れて出されました。

飲み物は、宮中の祝宴などで出される日本酒のほか、「悠紀」地方と「主基(すき)」地方の米でつくられた白酒と黒酒と呼ばれるにごり酒がふるまわれました。

「白酒」「黒酒」とは

「白酒」は、日本に古くから伝わる伝統的なにごり酒で、「黒酒」は、「白酒」に木の灰を混ぜてつくった酒です。

「大嘗祭」では、「悠紀」地方と「主基」地方の2つの「斎田」で収穫された米でつくられ、中心的な儀式の1つ「大嘗宮の儀」で神々に供えられます。

今回の「大嘗祭」にあたって、合わせておよそ230リットルがつくられ、「大饗の儀」では、天皇皇后両陛下が口にされるとともに、参列者にもふるまわれます。

「風俗舞」などの舞楽を披露

「大饗の儀」では、宮内庁の楽部によって、古式ゆかしい舞楽や「大嘗祭」のたびに新しくつくられる「風俗舞(ふぞくまい)」などの舞楽が演じられます。

最初に演じられるのは、日本で最も古い舞楽とされる「久米舞(くめまい)」で、宮内庁の楽部で伝承されてきたものです。

続いて、「大嘗祭」が行われるたびに新しくつくられる「風俗舞」が披露されます。

「風俗舞」は、「大嘗祭」にあたって、「悠紀」地方に選ばれた栃木県と、「主基」地方に選ばれた京都府の名所や祭りなどを詠んだ短歌に、その地方に伝わる民謡や舞を参考にしてそれぞれ曲や舞をつくったものです。

栃木県は、天皇ご一家がたびたび訪ねられる那須御用邸近くの森などが、京都府は、北野天満宮の祭りの様子などが詠み込まれました。

最後の演目「五節舞(ごせちのまい)」は、飛鳥時代に天武天皇がつくったとされる祝いの席の舞いで、十二単姿の5人の女性が華やかな舞を披露します。

縁起物を描いた幕やびょうぶが飾られる

「大饗の儀」が行われる「豊明殿」には、縁起物の松などを描いた幕や、新たにつくられたびょうぶなどが飾られました。

このうち、天皇皇后両陛下の席の後ろに飾られた「錦軟障」という絹の飾り幕は、高さがおよそ3.6メートル、幅はおよそ9.3メートルあり、大きな松や山々などの自然が墨で描かれています。

また、「悠紀」地方の栃木県と「主基」地方の京都府の名所の四季を和歌とともに描きあらわし新たにつくられた「風俗歌屏風(ふぞくうたびょうぶ)」というびょうぶも並べられました。

このうち、栃木県のびょうぶには、夏の那須連山などが描かれていて、那須岳を源流とする川の水が流れる様子が詠み込まれています。

また、京都府のびょうぶには、秋の嵐山の紅葉が描かれ、川を流れるモミジの葉などが詠み込まれています。