森林火災が続くオーストラリア南東部では、気温の上昇や強い風によって火災が激しさを増していて、地元の消防は、各地に緊急警報を発令して住民に避難を呼びかけています。
オーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州では、先週から各地で森林火災が多発していて、これまでに3人が死亡し、住宅150棟以上が全焼していて、州政府は11日、非常事態を宣言しました。
とりわけ12日は、気温が上昇し、乾燥した強い風が吹いていることから、火災が激しさを増していて、地元の消防は一時、15の地域に緊急警報を発令するなどして、住民に避難を呼びかけています。
これらの地域では、多くの人が早めに避難した一方で、避難が間に合わない人もいるおそれがあるということです。
また、一連の火災を受けて、シドニー近郊にある日本人学校を含む500余りの学校が休校になっているほか、現地であさってから予定されていた世界ラリー選手権の最終戦が中止されました。
交通当局は、今後、シドニーの周辺で風が強まると予想されることから、火災の影響がさらに広がるおそれもあるとして、早めの帰宅を呼びかけています。
オーストラリアでは、北東部のクイーンズランド州や西部の西オーストラリア州でも森林火災が複数、発生していて、各州で警戒を強めています。