電動のプロペラで飛行し街なかを移動する、いわゆる「空飛ぶタクシー」の試験飛行がシンガポールで行われ、交通渋滞解消の切り札になると期待を集めています。
試験飛行を実施したのは、いわゆる「空飛ぶタクシー」の開発を進めるドイツの企業で、22日、シンガポールのマリーナ地区で2人乗りの機体がお披露目されました。
試験飛行では、パイロットが電動のプロペラを作動させると、機体がゆっくりと垂直に浮かび、上空40メートルまで上昇して、およそ2分間旋回したあと、再び同じ場所に着陸しました。
この企業では、将来的に「空飛ぶタクシー」を無人化し、街なかに整備した専用の離着陸場の間を移動できるようにする計画で、顔認証で搭乗手続きをするシステムなども紹介されました。
「空飛ぶタクシー」は将来、飛躍的な需要を見込めるとして、大手航空機メーカーも参入するなど、開発競争が激しさを増しています。
機体を開発したボロコプター社のフローリアン・ロイターCEOは、「日本にも注目しており、できるだけ早く実用化したい」と述べ、数年以内のサービス開始を目指しているということで、シンガポールでも交通渋滞解消の切り札になると期待を集めています。