イギリス議会下院は、政府がEU=ヨーロッパ連合と合意した離脱の条件について、関連する国内法の整備が完了するまで承認を保留するという動議を賛成多数で可決しました。この結果、離脱条件を承認するかどうかの採決は先送りされ、ジョンソン首相は、EUに対し離脱の延期を求めなければならなくなりました。
イギリス政府はEUからの離脱期限が今月末に迫る中、EUとの間で離脱の条件について合意し、19日のイギリス議会下院で合意内容を承認するかどうかの採決が行われることになっていました。
ところが、超党派の議員から離脱の条件について、関連する国内法の整備が完了するまで承認を保留するという修正動議が提出され、賛成多数で可決されました。
この結果、EUとの合意内容の賛否を問う採決は先送りされることになりました。
さらにジョンソン首相は、法律にもとづいてEUに離脱の延期を求めなければならないことが決まりました。
これに対しジョンソン首相は、「さらなる離脱の延期は求めない。来週、離脱に関連する国内法を整備するための法案を審議し、予定どおり今月末に離脱する」と述べました。
ジョンソン首相がEUに対し離脱の延期を要請しない場合、週明けにも裁判所が法的な判断を示すとみられます。
期限まで2週間を切る中、今後の離脱の行方は一層不透明感を増しています。