イギリスのジョンソン首相の弟、ジョー・ジョンソン氏が5日、家族の間の対立を理由に政権の幹部ポストを辞任するとともに議員辞職する考えを表明し、与党 保守党で造反が相次ぐ中、ジョンソン首相にとって新たな痛手となっています。
ジョンソン首相の弟でビジネス閣外相を務めるジョー・ジョンソン氏は5日、ツイッターで「この数週間、家族との絆と国益の間で引き裂かれていた。解決できないストレスとなっており、議員と閣僚のポストをほかの誰かに譲るときが来た」と投稿し、閣外相のポストを辞任するとともに議員辞職する考えを表明しました。
ジョー・ジョンソン氏は兄と同じ 保守党の議員ですが、イギリスのEU=ヨーロッパ連合への残留を支持する立場で、EUからの合意なき離脱も辞さないジョンソン首相との確執が続いていたとみられます。
ジョンソン首相は5日「弟すら支持しなかったら誰が支持してくれるのか」という記者の質問に、「EUについての意見は違っていたが、この問題を解決すべきだという点では同意するはずだ」と述べて、問題はないという姿勢を強調しました。
しかし保守党の議員が20人以上造反し、議会での過半数を失う中、弟までもが辞任を表明したことで求心力の低下は否めず、ジョンソン首相にとっては新たな痛手となっています。