ニール・アームストロング氏の死、医療ミスが原因か 新聞社に匿名文書 | 親父と息子の口喧嘩

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YAHOOニュース【AFP=時事】7/26(金) 11:25配信

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 米国の元宇宙飛行士、ニール・アームストロング(Neil Armstrong)氏が2012年に死去した際、その死因は心臓手術後の合併症と公式発表された。だが、それから7年が経過し、公表されている当時の状況が実は「不正確」だった可能性が出てきた。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は23日、アームストロング氏の遺族と、同氏の治療および手術を行った米オハイオ州の小さな病院との間で争いが起きていたことを暴露する文書の受け取りについて明らかにした。郵送されたという文書は93ページに及ぶものだった。匿名で送付された同じ文書は、オハイオの地元紙シンシナティ・インクワイヤラー(Cincinnati Enquirer)にも届いた。文書を受け取った2紙によると、アームストロング氏の遺族は、病院の医療ミスを公に告発すると脅していたという。

 文書によると、最終的に両者は内密に和解している。病院側が600万ドル(約6億5000万円)を支払うことでスキャンダルを回避し、うち500万ドル(約5億4000万円)は、口外しないことを条件にアームストロング氏の2人の息子、リックさんとマークさんに渡された。

 また、マークさんの妻で弁護士のウェンディーさんが、2014年7月に送信した電子メールで、アポロ11号(Apollo 11)月面着陸45年の記念行事に合わせて公表すると病院側を威圧していたことについても触れられていた。アームストロング氏は同ミッションで月面を歩いた史上初の人物となった。

 文書によるとウェンディーさんは、「この問題が公になれば、その結果として生じる病院の評判への影響は、われわれが想像できるいかなる陪審評決よりもはるかに大きな代償となるでしょう」と書いたメールを送ったと、シンシナティ・インクワイヤラー紙は伝えている。

 今回の一件は、オハイオ州フェアフィールド(Fairfield)にある病院で、アームストロング氏に急な内出血の症状がみられ始めた際に、病院側が直ちに外科に移すのを見送ったことをめぐり起きたとされる。アームストロング氏が冠状動脈バイパス手術を受けてから数日後のことだ。バイパス手術を行うという当初の決定にも疑問が投げかけられていた。

 当時の詳細が公になったことについて、病院の広報担当者は「非常に納得がいかない」とシンシナティ・インクワイヤラー紙に対して語っている。

■宇宙飛行士のネームバリュー

 今回の件は、アームストロング氏を含む米航空宇宙局(NASA)黄金期に活躍した宇宙飛行士らのネームバリューを再確認するものとなった。

 最近では、アームストロング氏の遺品数千点がオークションに出品されたことも報じられている。競売会社ヘリテージ・オークションズ(Heritage Auctions)が明らかにしたところによると、3回のオークションで息子らが挙げた収益は1200万ドル(約13億円)を超えたという。

 AFPの昨年のインタビューでアームストロング氏の息子たちは、基金の設立を目指すとともに一部を慈善団体に寄付すると語っていた。

 一方、アームストロング氏自身は宇宙飛行士を引退した後、きらびやかな脚光からは離れた生活を送った。自身の名声を利用したとすれば、それは主に母校のパデュー大学(Purdue University)のためだった。

 同大学がAFPに語ったところによると、アームストロング氏が1990年代に共同で推進した大規模な資金調達活動により、パデュー大学は2億5000万ドル(約270億円)を集めたという。