NHK NEWS WEB 2019年3月24日 12時12分
東日本大震災の被災地、岩手県沿岸部を縦断する三陸鉄道リアス線の営業運転が24日から始まり、被災地を結ぶ列車に朝から多くの人が乗り込んでいます。
三陸鉄道リアス線は、岩手県の北部と南部の2つの路線にJR東日本から移管された宮古ー釜石間をつないだ新しい路線で、23日に開通しました。
このうち宮古ー釜石間は震災後8年ぶりとなる運行で、宮古駅では24日午前5時すぎ、この区間を走る始発列車がおよそ50人を乗せて出発しました。
横浜から訪れた37歳の男性は「東北の被災地出身です。震災でもう走ることはないんじゃないかと思ったが、運転が始まってよかった」と話していました。
三陸鉄道リアス線は全長163キロと第三セクターの鉄道としては全国最長で、南側の起点となる大船渡市の盛駅では24日朝、久慈駅までの全線を結ぶ直通列車が出発しました。
列車は盛駅と久慈駅をおよそ4時間半かけて結び、上下線合わせて1日5本運行されます。
また、沿線の大槌駅の駅前では開通を祝う催しが行われ、地元の子どもたちが七福神の衣装をまとって踊り、運転の開始に華を添えていました。
地元の38歳の女性は「鉄道がつながったので、大槌に来てほしいと友人に声をかけていきたい。地元の人の生活の足にもなってほしい」と話していました。