NHK NEWS WEB 2019年1月22日 0時08分
兵庫県淡路市の養護老人ホームで入所者や職員合わせて74人がインフルエンザに集団感染し、7人が死亡していたことが分かりました。7人のうちの3人はインフルエンザが直接の死因だったとみられ、兵庫県が死因や感染の経緯などを調べています。
インフルエンザの集団感染があったのは兵庫県淡路市育波の養護老人ホーム「北淡荘」です。
兵庫県によりますと、今月8日以降に入所者や職員が次々にインフルエンザに感染し、21日までに合わせて74人が感染しました。
このうち21日までに71歳から99歳までの男性4人と女性3人の合わせて7人の入所者が死亡したということです。
県によりますと、死亡した7人のうち3人はインフルエンザが直接の死因となったことが否定できず、ほかの4人は誤えん性肺炎など別の原因で亡くなったとみられるということです。
県は今月11日に施設から報告を受けて立ち入り調査を行い、発症していない入所者にインフルエンザの治療薬を予防的に投与するよう指導したということですが、実際に薬が施設に届いたのは20日だったということです。
「北淡荘」では現在も161人が入所し、県は引き続き死亡した原因や感染の経緯などを詳しく調べることにしています。
施設長「できるだけの対応したが防げず」
「北淡荘」の山田正司施設長はNHKの取材に、「インフルエンザにかかった入所者とかかっていない入所者とで食事の場所を別々にするなど、施設側としてもできるだけの対応をしたつもりですが、集団感染を防げず7人の方が亡くなる結果となり、大変申し訳ありません」と話しています。