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財務省の事務次官と言えば、官僚の中でも最も偉い人の最高峰のような人です。
現在の財務省事務次官は矢野さんという方で、矢野さんは東大法学部卒ばかりの財務省の中で、一ツ橋大卒とちょっと異色な人です。
そんな矢野さんですが、最近ある経済雑誌に
「今の政治家はお金をばらまいてばかりいる。
こんなことばかりやってたら
日本の財政はパンクしてしまうぞ!」
という主旨の論文を発表しました。
この論文が掲載された雑誌が世に出るや否や
世間は大騒ぎになっています。
確かに日本政府の債務残高は昨年末時点で
1200兆円を超えるという膨大な金額になっています。
この債務残高は、日本の
GDP比でも250%を超えていて、世界でも突出しています。
国家の経済規模で比べて見ても、
日本は海外の他国よりも借金の額が飛び抜けて多い
ということです。
「日本はこんなに国の借金が多いから、お金(日本円)の価値が下落してハイパーインフレが起こる」
こういうことを言う方もいらっしゃいますが、昨日今日膨らんだ借金でもないのに、
一向に大幅な円安にもならないし、大幅なインフレにもなっていない
のが現実です。
残念ながら自民党総裁選挙では3位と敗れはしましたが、新たに自民党の政調会長に就任した高市早苗さんは、総裁選の公約を「国民の生命と財産を守る」として、「財政の収入と支出の均衡(プライマリーバランス)も大事だけど、コロナ対策で経済が疲弊している今は、政府が国民に大盤振る舞いすべき時だ!」ときっぱりと仰ってました。
岸田新総理は、財務省のキャリア官僚の多いご一族とのことですが、そんな家系の岸田新総理でも
「まず実行すべきは大胆な財政出動による経済対策」
と仰っています。
緊急事態宣言がようやく明けたとは言え、コロナ対策の痛みから日本経済は抜け出したわけではありません。
経済を再生させて元に戻していくのはむしろこれからの仕事です。
「今、国家財政を出動させないでいつやるの?」ということは誰でも思うことですよね。
しかし日本の財務省はしっかりしているというか、ケチ臭いというか、本当に「しぶちん」です。
矢野事務次官の個人的な論文とは言え、こんなコロナの緊急事態宣言がようやく明けるという時期でも「ばらまきはよくない」と政府支出の拡大に対して反対姿勢を明確にしています。
しかし矢野さんの論文の発表はやはり時期が悪すぎました。
「こいつは一流公務員だから一般庶民の苦しみなんてわからない」
「コロナで仕事を失ったり、給料減らされたりしてみんな大変なのにこいつみたいな公務員には国民の実情などわかりはしない」
こうした意見が多くついには「矢野財務事務次官を更迭しろ!」という意見までニュースに取り上げられる始末です。
私も矢野さんの論文はあまりにも発表の時期が悪かったのだと思います。
しかし、
これほど経済が疲弊している今の状況においても、財務省は財布のひもを緩める気はさらさらない
ということだけはよくわかりました。
確かに日本政府の赤字を減らして、債務拡大を抑えるのは大切なことです。
いつまでも毎年毎年赤字を広げるわけにはいきません。
だけど、こんな非常事態に財政を拡大して国民を経済的に支援しないで、いつ政府が財政拡大するのか、まさしく政府が出動しなきゃいけないのが「今」なんですよ!
日本の政府債務が膨大なのは事実ですが、
日本の個人の金融資産も2000兆円に達する勢い
なのです。
日本政府の借用証のようなものの国債も、日本は自国内のお金だけで賄うことができるのですから、日本政府がすぐに財政破綻に追い込まれることはないのです。
そんな中で「日本政府が財政破綻する」
と世の中に喧伝しまくっているのが、日本の省庁のトップに位置する「財務省」なのです。
「こんなんでいいのかなぁ?」って思っちゃいますよね?