当社HP
NaturalVegetable
https://www.instagram.com/naturalvegetable/
https://www.facebook.com/vegenatu1/
日経新聞は、11月7日の一面トップで衆議院選挙の結果の自社分析を報じています。
今回の衆議院選挙は、マスコミの大多数が大きく予想を外してしまいました。
マスコミは、与党自民党が大きく得票数を減らして衆議院議席は過半数(233議席)行くかどうか、と想定する一方で野党が多く議席を確保すると予想していました。
しかし、開票してみれば、自民党は前回安倍首相で大勝(276議席)したときから若干議席は失ったものの過半数は大きく上回り、「絶対安定多数」と言われる261議席までも獲得してしまいました。
自民党は獲得議席数は減らしたものの、勝利したと言っても過言ではないわけです。
絶対安定多数とは、衆議院に17ある各委員会の全てに過半数を確保し、かつ各委員会の委員長を置くに足りる議席数のことを言います。
テレビ局のプロデューサーの経験もあるある政治ジャーナリストは「私がいた当時は、衆議院選挙のような大きな選挙では、選挙の獲得議席の予想数は10議席以上も違っていれば、選挙番組の責任者は更迭される」と発言していました。
今回はテレビ局も新聞も30議席ぐらい予想を外しましたから、どこの選挙番組の責任者も更迭されて当然という結果になります。
それじゃ、なぜこんなにマスコミ各社はこぞって選挙予想を外してしまったのか?
その理由ともなる選挙結果の分析を日経新聞が報じていますが、まず顕著に表れているのは
「世代によって投票先が大きく異なっている」
ということです。
これは事実だと私も思います。
若い世代の人たちからは、与党自民党が圧倒的に支持されています。
日経新聞によりますと、仮に40歳未満の人たちの集計結果の割合を衆議院全議席(465議席)で案分すると、自民党の得票議席は295議席にも達するとのことです。
現実よりも34議席も上回るわけです。
逆に60歳以上の人たちの集計結果から同じことをすると自民党は223議席となり、過半数を確保できないという結果になります。
日経新聞はこうした分析結果が出た理由として「若い世代は経済が成長せず、社会保障改革が進まなければ将来負担が膨らみかねない。この危機感が自民党支持を押し上げた」と分析しています。
しかし本当にそうなのでしょうか?
確かに日経さんがおっしゃる通り、若い世代の皆さんが将来の社会保障負担の増大を危惧しているという面も多くの人が自民党に投じた一因ではあるでしょう。
だけど現実はもっと単純なことで
「ネットの情報を信じるか?それともテレビが言うことを信じるか?」
の違いではないかと私は思っています。
やはり60歳以上の皆さんにとっては、誰に投票するかを判断する材料として、毎日見るテレビの報道番組やバラエティ番組の影響は大きいものであると思います。
日本のテレビ局は、とにかく現政権の与党を批判し、野党を支援する姿勢が一般的です。
そして信じられないほど、中国共産党の台湾に対する脅威やアメリカで起こっているバイデン大統領の支持率急低下などの海外情勢は多くを正確には報じません。
日経新聞さんも、どう考えても数字を誤魔化しているのに中国政府が発表する経済数値やCO2削減などの環境対策をそのまま翻訳して報じたりしています。
テレビは日本の与党を批判し、テレビもマスコミも海外で起こっていることは日本へも大きなリスクになることでさえ、あまり多くを報じていないのです。
そうした情報を信じてしまうと、どうしても野党に票を投じてしまう人が増えるのは当然のことです。
一方でネット社会では、様々な人が、自由に中国政府が台湾に対して起こしている軍事行動や、ウイグル人やチベット人に対する中国政府の残虐行為、アメリカでのバイデン大統領に対する国民の非難などの世界情勢をタイムリーに報じています。
そういう情報を得ている人たちは、
「もし台湾を中国政府が奪ってしまえば、次に狙われるのは日本」
という危機感を持ちますし、
「アメリカの政治はやはり弱体化している、日本も安全保障でいつまでもアメリカばかりに頼っていてはならない」
という危機感も持つようになるでしょう。
ネットで情報を得る若い世代の人たちにとっては、
「防衛予算GDP2%以上」
を公約にした岸田政権の自民党に票を投じる人が増えるのは当然の結果と言えます。
野党の多くは日本の安全保障を選挙のテーマにすら挙げませんでしたし、「自衛隊不要」という考えを根本にする共産党と協力した立憲民主党が大敗するのは当たり前のことです。
「同性婚を認めろ!」とか「選択的夫婦別姓を認めろ!」とかはどうでもいいとまでは言いませんが、やはり優先順位は下がるわけです。
だけど大マスコミの一つである日経新聞が、わかっていてもこんなこと言えませんよね?
日経さんには、できたらマスコミ各社が、なぜ衆議院選挙の予想を大きく違えてしまったのかの分析でも解説していただければなぁ、と私は思ってます。
最後に結論を言いますと、日本のマスコミが自身の主張や考えに同調する意見の人たちばかりの意見を取り入れ過ぎて衆議院選挙の予想結果を出したのが間違いの元だった、というのが私の意見です。